ヤマハ・KXシリーズ

KXシリーズ（ケーエックス・シリーズ）

KXシリーズは、ヤマハが開発したマスターキーボードのシリーズで、その特徴は音源を内蔵せず、MIDI信号を発信するための鍵盤とスイッチのみを備えている点です。これにより、各モデルは外部のMIDI対応音源モジュールに接続して使用される仕組みとなっています。音楽制作において、柔軟なコントロールを可能にする機材として、多くのアーティストに支持されています。

シリーズのモデル

KX1

1983年7月1日に発売されたKX1は、KXシリーズの最初のモデルであり、44鍵を持つプロフェッショナルなショルダーキーボードです。イニシャルタッチやアフタータッチに加え、ギター感覚で演奏が可能な設計が特徴です。このモデルはキャンディトーンレッドとパールホワイトの2色展開で、非常に希少価値が高く、特に小室哲哉や向谷実などの著名なアーティストが使用していました。

KX5

KX5は1984年5月1日に発売され、37鍵を搭載する小型軽量のショルダーキーボードです。こちらもイニシャル・アフタータッチを持ち、リボンコントローラでのピッチベンド操作も可能です。このモデルはショルダーキーボードとしての金字塔であり、小室哲哉が特注モデルを使用したことでも知られています。

KX76

1985年12月1日に登場したKX76は、76鍵のマスターキーボードで、豊富なコントローラーと音色選択機能を有しています。これにより、シンセサイザーやリズムマシーンの制御がスムーズに行え、プロフェッショナルな演奏環境を提供します。

KX88

最上位モデルであるKX88は、1985年1月1日に発売され、88鍵のピアノタッチ鍵盤が特徴です。KX76同様の機能を有し、MIDI全般を自在に操作できることから、多くのアーティストに愛用されてきました。

USBキーボードスタジオ シリーズ

2008年に発表されたこのシリーズには、KX25、KX49、KX61があり、USB接続にも対応しており、DAWソフトとの連携が容易です。

KX8

同じく2008年に登場したKX8は、88鍵のGHS鍵盤を搭載し、基本機能は他のKXシリーズと共通ながら、より進化したモデルとなっています。

試作モデルと特注モデル

試作モデルのKX3は、KX5の後継として企画されましたが発売には至りませんでした。一方、特注モデルである

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