音源モジュール

音源モジュールとは

音源モジュールは、トーンジェネレーターとも呼ばれ、シンセサイザーから演奏インターフェースを分離した、音声生成部分のみの機器です。特にMIDI規格に準拠した音源はMIDI音源と呼ばれ、DTM（デスクトップミュージック）で広く利用されます。DTM音源は、MIDIデータを受信して内蔵音源を発音させることに特化しています。

概要

一般的なシンセサイザーは鍵盤と一体型ですが、鍵盤はあくまで演奏情報を入力するインターフェースの一つに過ぎません。ギターシンセやウィンドシンセのように、他のインターフェースを用いるシンセサイザーも存在します。コンピュータミュージックにおいては、演奏をコンピュータが行うため鍵盤は不要です。そこで、音色を合成する部分を独立させたものが音源モジュールです。

音源モジュールは、演奏インターフェースの代わりにMIDI入出力端子を備え、MIDIコントローラーやコンピュータと接続して演奏します。音声出力端子からヘッドフォンやミキサーなどを接続して使用します。

外形規格

プロの現場では、19インチラックと呼ばれる規格の収納枠が用いられ、音響機器を設置します。音源モジュールもこの規格に準拠したものが多く、高さも1U（44.43mm）単位で規格化されています。DTM向けの製品には、ハーフラックサイズ（横幅220mm前後）のものが多く見られます。

一方で、ポータブルな機器には、ヤマハのMUシリーズのようにVHSビデオテープサイズに合わせたものなど、自由な設計の製品も存在します。

シンセサイザーモジュールとDTMモジュール

シンセサイザーモジュール

プロユースの音源モジュールは、シンセサイザーモジュールとも呼ばれ、ディスプレイや操作子を備え、音色の変更や保存が可能です。パソコンなしで単独使用できるのが特徴で、高品位なモノフォニック音源も多く含まれます。

DTMモジュール

一方、DTMモジュールは、パソコンやシーケンサーとの接続を前提とし、MIDI規格に準拠したプリセット音色を備えています。上位機種はシンセサイザーモジュールと同等の機能を持つものもありますが、コストを抑えるため、パソコンからの制御に依存する製品も存在します。特に、音色記憶機能がないものはDTM専用音源と呼ばれることがあります。

GM、GS、XG

DTM音源では、異なる機種間でもMIDIデータを再生できるように、音色配列が標準化されています。主な規格として、GM（General MIDI）、ローランドのGS、ヤマハのXGがあります。

発音機構

音源モジュールの発音方式は、鍵盤タイプのシンセサイザーと同様に多様です。アナログ音源、FM音源、LA音源、PCM音源、物理モデル音源、バーチャルアナログ音源などが挙げられます。

楽器メーカーの製品ラインナップにおける位置付け

楽器メーカーは、同一の音源部を持つ鍵盤一体型シンセサイザーと音源モジュールを同時に開発・販売することが多いです。音源モジュールは鍵盤がない分、価格が抑えられていますが、性能は鍵盤一体型と同等か、それ以上のものもあります。

プロユースのシンセサイザーモジュールでは、高品位鍵盤を搭載した一体型モデルが併売されますが、ウィンドシンセやギターシンセからの演奏を想定したモデルは、鍵盤一体型がない場合もあります。

音源モジュールは、鍵盤がない分拡張性に優れることが多いですが、ラックサイズの制約から、鍵盤一体型の方が拡張性に優れる場合もあります。DTM用の音源モジュールは、コンピュータでの演奏を前提としているため、鍵盤一体型がないこともあります。

また、音源モジュール、キーボード、シーケンサー、スピーカーを統合したミュージックワークステーションや、特定の音色に特化した楽器など、単にユニットを組み合わせただけでは成立しない製品も存在します。

主な音源モジュール

（ここに主な音源モジュールのリストや詳細な情報が入ります）

外部リンク

（関連する外部リンクを記載）

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