ヤムスクロ

ヤムスクロ：コートジボワールの首都

ヤムスクロは、コートジボワール共和国の中央に位置する都市であり、同国の憲制上の首都です。1983年にアビジャンから遷都されましたが、経済の中心機能は依然としてアビジャンが担っています。

歴史

この地は、かつてンゴクロ村と呼ばれていました。フランスによる植民地化の後、「ヤムスクロ」と改称されました。「-kro」はバウレ語で「村」を意味し、「ヤムスクロ」は「ヤムスの村」という意味を持ちます。この名称の由来には、村を作った人物の名、植民地化当時に村を治めていた女王ヤムソにちなむ説、「伯母の村」を意味する説などがあります。

1901年にフランスによって植民地化され、フランス軍の駐屯地となりました。1960年の独立後、郡役所所在地、県庁所在地、州都として発展し、1983年に正式に首都となりました。

1990年には、世界最大級のカトリック聖堂である「平和の聖母聖堂」が完成し、話題となりました。2002年のコートジボワール内戦では、ヤムスクロが政府勢力の前線となりましたが、戦火に巻き込まれることはありませんでした。

地理

ヤムスクロは、アビジャンから北西へ約250km、車で約2時間半の距離に位置しています。周辺はベーリン州、ゴー州、ンジ州、マラウェ州に囲まれています。

経済

観光業が盛んですが、失業問題も抱えています。カカオ豆やコーヒーの栽培も行われていますが、産業は限られています。

観光名所

平和の聖母聖堂（La basilique Notre-Dame de la Paix）: 世界最大級のカトリック聖堂であり、「ヤムスクロ・バシリカ」とも呼ばれています。
フェリックス・ウフェ＝ボワニ財団（La fondation de Félix Houphouët-Boigny）
ホテル・プレジデント（l'Hôtel du président）
ヤムスクロ大統領官邸（Palais présidentiel de Yamoussoukro）: 堀にワニが飼われていることで有名です。
マラウエ国立公園（Le parc national de la Marahoue）
アブクアメクロ保護区（La réserve d'Aboukouamékro）

ヤムスクロは、政治と歴史、そして文化が混ざり合った魅力的な都市です。経済的な課題を抱えながらも、観光地としての発展を目指しています。

もう一度検索