ヤユク・バスキ

ヤユク・バスキのテニスキャリア

ヤユク・バスキ（Yayuk Basuki）は1970年11月30日にインドネシアのジョグジャカルタで生まれた、元女子プロテニス選手です。彼女は主に芝生コートでのプレーを得意としており、1997年のウィンブルドンではベスト8に進出した名選手です。彼女のキャリア全体を通じて、シングルスでの6勝、ダブルスでの9勝を収めています。自己最高ランキングはシングルス19位、ダブルス9位です。身長164cm、体重56kgの彼女は右利きでプレーしました。

初期のキャリア

バスキは7歳のときにテニスを始め、1990年10月にプロに転向しました。プロデビューを果たした翌年、1991年にはタイのパタヤ市で行われた「ボルボ女子オープン」決勝で、日本の沢松奈生子を相手に6-2, 6-2で勝利し、見事なツアー初優勝を果たしました。これにより彼女はインドネシアのテニス界で初めてプロツアー優勝を成し遂げた選手となりました。同年の全仏オープンで4大大会デビューを果たし、その後ウィンブルドンではあのシュテフィ・グラフに挑戦しましたが、惜しくも敗れました。

国際舞台での躍進

1992年にはマレーシア・クアラルンプールの大会でツアー2勝目を達成し、この年は国際大会でも好結果を残しました。全豪オープンでは3回戦に進出し、ウィンブルドンでは前年を上回って4回戦へと進出、マルチナ・ナブラチロワに挑むなど、国際舞台での存在感を示しました。また、同年のバルセロナ五輪では女子シングルスで2回戦に進出。フランスのマリー・ピエルスを破った後、若き日のジェニファー・カプリアティに敗退しました。

彼女は1992年から1995年にかけて、ウィンブルドン選手権で4年連続で4回戦に進出するという驚異的な記録を樹立しました。ダブルスでも、宮城ナナとペアを組み、1993年の全米オープン女子ダブルスでベスト4に進出するなど、ダブルス部門でも活躍しました。

結婚とその後

1994年には、長年のコーチであったハリー・スハルヤディと結婚しました。1997年のウィンブルドンでは、ベスト8に進出する快挙を達成。1回戦で杉山愛、3回戦で雉子牟田直子に勝ち上がり、準々決勝ではヤナ・ノボトナに敗れましたが、この大会は彼女にとって大きな成果となりました。

その後1998年の全豪オープンでは、4回戦でマルチナ・ヒンギスに敗れたのち、1999年には出産のため約1年間試合から遠ざかりました。2000年に復帰を果たし、この年もウィンブルドンで3回戦に進出するなど、一定の成果を持って復活しました。しかし、2001年以降はシングルスの出場が減り、ダブルスに専念するようになりました。

引退と復帰

バスキは2004年1月にインド・ハイデラバード・オープンでの女子ダブルス出場を最後に33歳で現役を引退します。それから数年後の2008年にはダブルスで現役復帰を果たしました。2010年の全豪オープンでは、当時のクルム伊達公子とペアを組み、1回戦で敗退しましたが、再びコートに立つ姿は多くのファンの胸を熱くさせました。

最後に

ヤユク・バスキのテニスキャリアは、彼女がインドネシアのテニス界にどれほど大きな影響を与えたかを物語っています。その努力と根気強さは、次世代のテニス選手たちのインスピレーションとなることでしょう。

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