ヨコシネ ディー アイ エー

株式会社ヨコシネディーアイエー

株式会社ヨコシネディーアイエー（YOKOCINE D.I.A. INC.）は、映画・テレビ番組を中心としたポストプロダクション業務を担う企業です。主な業務内容は、フィルムの現像、テレシネ、キネコ、ビデオ編集など多岐にわたります。

概要

2015年時点で、日本国内にわずか4社しかない映画用フィルム現像所の1つとして知られています。他にはIMAGICA、東京[[現像所]]、東映ラボテックなどが存在します。創業当初は、フィルム現像だけでなく、映画製作にも積極的に関わっていました。特筆すべきは、関東大震災発生時に、地震直後の被害状況をいち早く映像として記録し、海外のニュース[[映画]]配給会社などに提供したことです。また、村田安司をはじめとするアニメーターが在籍し、『のらくろ』などのアニメ映画制作も手がけていました。

しかし、1945年5月の横浜大空襲によって本社工場が焼失し、一時的に営業を休止せざるを得なくなります。戦後の混乱期には、社屋跡地を農場として養鶏業を営み、苦難を乗り越えました。1950年に株式会社として再建を果たし、以後はフィルム現像を主力業務とする一方、ニュース[[映画]]の制作も継続しました。

当時、NHKのテレビ放送用ニュースフィルムの現像も請け負っており、NHK東京放送会館と同社の現像所間を、自動車（緊急時にはセスナ機やヘリコプター）を使ってフィルムを輸送していました。NHKがフィルム現像を外注していた背景には、取材時の機動力を重視してニュース映像に16ミリフィルムを採用したものの、当時は16ミリフィルムの現像を行える施設が少なかったという事情がありました。そのような状況下で、16ミリ対応の現像所と編集室を完備していた同社に白羽の矢が立ったのです。1957年10月には東京放送会館の中に現像用のラボが完成し、以後の現像は原則としてそちらで行われることになりましたが、その後もNHKとは様々な形で関係が続いています。

近年では、過去の映画フィルムの修復やリマスタリングが主な業務となっています。テレビ番組のリマスタリングも数多く手がけており、代表的なものとして『NHK特集 シルクロード』をはじめとするNHKアーカイブスにおけるHDテレシネなどが挙げられます。

沿革

1923年1月1日：横浜市神奈川区栗田谷にて「合資会社横浜シネマ商会」として創業。
戦時中の一時中断を経て、1950年11月14日に「株式会社横浜シネマ商会」として再スタート。
1955年：「株式会社横浜シネマ現像所」に商号変更。
1993年：CI導入と同時に現在の「株式会社ヨコシネディーアイエー」に商号変更。
2023年2月：本社を現在地に移転。

外部リンク

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