ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男

映画『ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男』解説

『ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男』（原題：A Kind of Murder）は、著名なミステリー作家パトリシア・ハイスミスが1954年に発表した小説『妻を殺したかった男』を原作とした、2016年公開のアメリカ映画です。アンディ・ゴダードが監督を務め、主演にはパトリック・ウィルソンが抜擢されました。物語は、一見平凡な建築家が、妻の死をきっかけに、過去の殺人事件と複雑に絡み合っていく様子を描いています。

あらすじ

主人公の建築家ウォルター・スタックハウスは、気難しく、何かと彼を振り回す妻クララとの生活に疲れ切っていました。そんなある日、ウォルターが暮らす街で女性が殺害されるという事件が発生します。興味を持ったウォルターは、被害者の夫に接触を試みますが、その直後、今度はクララが何者かに殺されてしまうのです。事件の担当となった刑事ローレンス・コービーは、一見無関係に見える二つの事件の捜査を進める中で、次第に事件の真相に迫っていきます。

キャスト

ウォルター・スタックハウス: パトリック・ウィルソン
クララ・スタックハウス: ジェシカ・ビール
ローレンス・コービー刑事: ヴィンセント・カーシーザー
エリー・ブリース: ヘイリー・ベネット
マーティ・キメル: エディ・マーサン
ジョン・カー: ジョン・オスベック
トニー・リッコ: ラデック・ロード
クローディア: クリスティーン・ダイ

製作の舞台裏

2013年2月22日には、アンディ・ゴダード監督の起用が発表され、2014年5月8日にはパトリック・ウィルソン、ジェシカ・ビール、イモージェン・プーツ、トビー・ジョーンズの出演が決定しました。しかし、同年11月にはプーツとジョーンズの降板が決定し、代わりにヘイリー・ベネットとエディ・マーサンがキャスティングされました。

撮影と音楽

主要撮影は2014年11月17日にオハイオ州シンシナティで開始され、12月16日に終了しました。音楽はダニー・ベンジーとソーンダー・ジュリアーンズが担当し、2015年6月30日に発表されました。

公開と興行収入

2016年4月17日にはトライベッカ映画祭でプレミア上映が行われ、11月15日にはオフィシャルトレーラーが公開されました。12月16日には、アメリカ国内で限定公開され、初週末には978ドル（1館あたり326ドル）の興行収入を記録し、週末興行収入ランキングで77位にランクインしました。

批評家からの評価

本作の評価は賛否が分かれる結果となりました。映画批評集積サイトRotten Tomatoesでは、17件のレビューに基づき、批評家支持率が35%、平均点が10点満点中4.86点にとどまりました。Metacriticでも、7件のレビューに基づく加重平均値は50/100となっています。

原作情報

パトリシア・ハイスミス著『妻を殺したかった男』は、佐宗鈴夫氏によって翻訳され、1991年に河出文庫から出版されています。

外部リンク

* A Kind of Murder - IMDb（英語）

もう一度検索