ラゲルペトン科

ラゲルペトン科の概要

ラゲルペトン科（Lagerpetidae）は、翼竜様類に分類される興味深い爬虫類の一群です。この科のメンバーは主に南米アルゼンチン、さらに北米のアリゾナ州、ニューメキシコ州、テキサス州にて見つかった化石によって知られています。それらは三畳紀後期の地層から発掘され、当時の生態系における重要な位置を占めていたと考えられています。

特徴

ラゲルペトン科の爬虫類は比較的小型で、後肢の長さは約25 cm程度です。身体の構造として、脊椎の中で特に注目すべきは、仙椎の前方に向いた配置や、2つの脊椎からなる仙骨の特徴で、これが独自の運動能力に寄与している可能性があります。また、ラゲルペトン科の動物たちは、閉じた寛骨臼を持ち、その腸骨が上に向かって広がる独特の形状をしています。

さらに、広範囲な腹側板を持つ坐骨や、短く幅広い恥骨など、非常に専門化された運動器の形状が見られます。特に、ラゴスクス属（Lagosuchus）との共通点として、脛骨よりも大腿骨が短い特徴が挙げられます。

分類

ラゲルペトン科は翼竜と近縁であり、両者は翼竜様類というクレードに位置づけられます。元々は、恐竜様類に分類されていましたが、2009年には、S. J. Nesbittらによる系統学的な研究に基づいて、翼竜様類として新たに名付けられました。これにより、進化の系統におけるその場所が明らかにされています。さらに、2017年にはBaron, Norman & Barrettによる研究も行われ、初期の恐竜と他の恐竜様類の位置づけを明らかにするための大規模な系統学的解析において、ラゲルペトン科の重要性が再確認されました。

このように、ラゲルペトン科はその特徴的な形態や進化的背景から、恐竜や翼竜の起源を理解する上で重要な役割を果たしています。化石の発見によって、これらの爬虫類が古代の環境でどのように適応し、生活していたのかを知る手掛かりとなっています。今後も更なる研究が期待され、ラゲルペトン科が持つ多くの謎が解き明かされることでしょう。

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