ラティーナ (イタリア)

ラティーナは、イタリアのラツィオ州に位置する都市であり、その周辺地域を含むコムーネ（基礎自治体）です。人口は約12万6千人で、ラティーナ県の県都として機能しています。

地理

ラティーナは、ラツィオ州の南部に位置し、海岸線に近い平野部に広がっています。周辺には、アプリーリア、チステルナ・ディ・ラティーナ、ネットゥーノ、ポンティーニア、サバウディア、セルモネータ、セッツェといったコムーネが隣接しています。特にネットゥーノはローマ県に属しており、その他のコムーネはラティーナ県に属しています。

歴史

ラティーナは、元々「リットリア」という名で1932年6月20日にファシスト政権下で創設されました。公式に開始されたのは同年12月18日です。この地域はかつて沼地でしたが、都市建設に先立ち排水されました。リットリアの初期住民は、フリウーリやヴェネトからの移住者が中心でした。マルチェッロ・ピアチェンティーニやアンジョロ・マッツォーニといった著名な建築家や芸術家が、この都市の建造物やモニュメントのデザインを手がけました。

1934年には県都に昇格し、第二次世界大戦後にはラツィオ州からの移住者が増加しました。これに伴い、都市の名称は現在の「ラティーナ」に改称されました。初期の住民が使用していたヴェネツィア方言は、時間の経過とともにローマ方言に変化していきました。

行政

ラティーナには、以下の分離集落があります。
Latina Scalo
Latina Lido
Borgo Sabotino
Borgo Santa Maria
Borgo Bainsizza
Borgo Montello
Borgo Podgora
Borgo Piave
Borgo Carso
Chiesuola
Tor Tre Ponti
Borgo Faiti
Borgo San Michele
Borgo Grappa
Borgo Isonzo

また、ラティーナは以下の都市と姉妹・友好都市提携を結んでいます。
パロス・デ・ラ・フロンテーラ（スペイン、アンダルシア州、ウエルバ県）
ファホウピーリャ（ブラジル、リオグランデ・ド・スル州）
バーケンヘッド（イングランド、マージーサイド州、ウィラル区）

自然・環境

ラティーナの沿岸部には、モンテ・チルチェーオにかけて複数の潟湖が連なっています。この地域は、チルチェーオ国立自然公園に指定されており、ラムサール条約によって「国際的に重要な湿地」としても登録されています。ラティーナ市域には、フォリアーノ湖（Lago di Fogliano）があります。この湖もまた、ラムサール条約登録地の一部となっています。

ラティーナは、歴史的な背景と豊かな自然環境が調和した魅力的な都市です。ファシスト時代の都市計画と、その後の発展が、独自の都市景観を作り上げています。

もう一度検索