ローマ県

ローマ県について

ローマ県（Città metropolitana di Roma Capitale）は、イタリア共和国ラツィオ州に位置する県級行政区画です。県都はイタリアの首都であるローマであり、県の人口は約430万人と、イタリアの県の中では最大規模を誇ります。

地理

ローマ県は、イタリア半島の中部、ティレニア海側に位置し、ラツィオ州の中央部にあります。県の面積は約5400平方キロメートルで、ラツィオ州全体の約3分の1を占めています。県域の約4分の1はローマ市の領域です。県境は、北にリエーティ県、南東にフロジノーネ県とラティーナ県、東にラクイラ県（アブルッツォ州）、北西に[[ヴィテルボ県]]と接しており、また、県域内にはバチカン市国が存在します。

県内には、アルバーノ湖、ネミ湖、ブラッチャーノ湖といった湖や、テヴェレ川などの河川があります。主要都市としては、ローマの南東に位置し、教皇の避暑地であるガンドルフォ城があるカステル・ガンドルフォが挙げられます。

歴史

1870年、イタリア王国が教皇領を占領し、勅令によりローマ県が設置されました。当初は、ローマ、チヴィタヴェッキア、フロジノーネ、ヴェッレトリ、ヴィテルボの5つの郡で構成されていました。その後、1923年にはリエーティ郡が編入されましたが、1927年にはフロジノーネ、リエーティ、ヴィテルボの各県が新設され、ローマ県から分離しました。さらに、1934年にはラティーナ県が設立され、ローマ県は縮小しました。

行政区画

ローマ県には121のコムーネが属しています。主要なコムーネとしては、人口4万人以上が該当します。

広域行政組織である山岳部共同体としては、カステッリ・ロマーニ・エ・プレネスティーニ山岳部共同体、モンティ＝サビニ・ティブルティーニ・コルニコラニ・エ・プレネスティーニ山岳部共同体、アニエーネ山岳部共同体、モンティ・デッラ・トルファ山岳部共同体、モンティ・レピニ第18共同体があります。

県庁は、ローマのヴェネツィア広場近くにあるパラッツォ・ヴァレンティーニに置かれています。

文化・観光

ローマ県内には、ヴィッラ・アドリアーナ、ティヴォリのエステ家別荘、ローマ歴史地区、チェルヴェーテリとタルクイーニアのエトルリア墓地遺跡群の一部など、複数の世界遺産が存在します。

スポーツ

サッカーにおいては、AS[[ローマ]]とSSラツィオという、セリエA（1部リーグ）に所属するプロサッカークラブが本拠地を置いています。

交通

道路

県内には、アウトストラーダA1、A12、A24、A91などの高速道路が整備されています。また、ローマ外郭の環状道路であるグランデ・ラッコルド・アヌラーレ（GRA）も存在します。

鉄道

ローマ・テルミニ駅は、イタリア国内の主要都市や、パリ、ミュンヘン、ジュネーブ、バーゼル、ウィーンなどの国際線が発着する主要駅です。また、ローマ地下鉄やトラムも運行しており、公共交通機関が充実しています。

空港

[[フィウミチーノ空港]]とチャンピーノ空港が主要な空港として存在します。[[フィウミチーノ空港]]はイタリア最大の国際空港の一つであり、アリタリア航空の本拠地です。また、チェントチェッレ空港はイタリア最古の飛行場です。

港湾

チヴィタヴェッキア港は、ローマの外港として重要な役割を果たしており、サルディニア島やシチリア島、地中海クルーズの拠点となっています。

姉妹地域・提携地域

宮城県（日本）とは、2001年10月8日に姉妹県議定書を締結しています。

人物

著名な出身者

ローマ県には、ローマ教皇のインノケンティウス3世やレオ13世、ルクレツィア・ボルジア、音楽家のジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ、作曲家のグザヴィエ・ルルー、テノール歌手のジャコモ・ラウリ＝ヴォルピ、現代音楽作曲家のゴッフレド・ペトラッシ、物理学者のエミリオ・セグレ、女優のジーナ・ロロブリジーダ、サッカー選手のブルーノ・コンティ、フィギュアスケート選手のマッシモ・スカリ、サッカー選手のマルコ・マルキオンニ、シモーネ・ペペ、アレッシオ・チェルチなど、多岐にわたる分野の著名人がいます。

ゆかりの人物

支倉常長は、慶長遣欧使節としてチヴィタヴェッキアに上陸しており、この縁でチヴィタヴェッキアと石巻市が姉妹都市提携を結んでいます。

もう一度検索