ラバウル空港

ラバウル空港（トクア空港）

パプアニューギニア領、ニューブリテン島の東部に位置するラバウル空港は、国際航空運送協会（IATA）コードRAB、国際民間航空機関（ICAO）コードAYTKを持ち、トクア空港の別名でも知られています。この空港は、東ニューブリテン州の現在の州都ココポ、そしてかつての州都であったラバウルという、地域の中心的な都市圏を結ぶ重要な航空輸送拠点として利用されています。

歴史

現在の空港があるトクアの地に移転する前、ラバウル空港はラバウル市街地の近く、マトゥピット島の傍らにそびえるタブルブル山の麓に位置していました。旧空港の正確な位置は南緯4度13分、東経152度11分です。しかし、1994年9月に発生したタブルブル山の噴火は、ラバウルの市街地に壊滅的な被害をもたらすとともに、旧空港も使用不能な状態に追い込みました。

この事態を受け、旧空港の代替として、噴火の影響が比較的少なかったトクアの地に新しい空港が設置されることになりました。トクアは旧空港地点から南西におよそ45キロメートル離れており、広大なラバウルカルデラの対岸にあたります。しかし、当初のトクア空港は、十分な航空管制設備や旅客ターミナル施設を備えておらず、滑走路も舗装されていない状態でした。

地域の復興と航空アクセスの確保が急務であることから、パプアニューギニア政府は日本政府に対して、トクア空港の緊急整備のための無償資金協力を要請しました。この協力により、1995年度から1997年度にかけて、空港設備の抜本的な改修と拡充が進められました。そして、これらの整備が完了した後、1998年10月に現在の新しいラバウル空港（トクア空港）として正式に開港しました。

開港後も火山活動の影響を受けることがあり、例えば2006年の噴火の際には、安全確保のため空港が一日閉鎖された事例もあります。

設備

現在のラバウル空港（トクア空港）は、海抜約10メートル（32フィート）の場所に位置しています。空港施設の中核である滑走路は1本のみで、アスファルトによる舗装が施されています。滑走路の配置は10/28方向で、その寸法は長さ1,720メートル、幅28メートル（5,643フィート×92フィート）です。

この空港は、ラバウルおよびココポ地域にとって、国内主要都市や海外との重要な連絡手段を提供しており、地域の経済活動や観光にとって不可欠な存在となっています。

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