ラファイエット級フリゲート

ラファイエット級フリゲート

ラファイエット級フリゲートは、フランス海軍に属する艦級であり、その計画名は「軽フリゲート」です。1992年に進水した初艦の名前に由来して現在の名称が使われています。この艦級の主要な特徴は、ステルス性の重視です。レーダー反射断面積（RCS）を極力低減するために、上部構造物や船体には特別な傾斜が施され、単純な平面形状で構成されています。

設計の特徴

ラファイエット級は、船体や上部構造にバルサ材を使用したサンドイッチ構造のガラス繊維強化プラスチック（GFRP）を使用しており、これによりステルス性能を高めています。また、搭載舟艇などのレーダー波反射源は船体内部に収容され、開閉式のシャッターで覆われています。その結果、この艦級のRCSは500トン級の哨戒艇と同程度に抑えられています。

艦型は長船首楼型で、ディープV型の船体形状が採用されています。艦尾には2つのスケグがあり、フィンスタビライザーも装備されています。防御面では、船体が11個の水密区画に分かれており、弾薬庫や指揮所には装甲が施されており、NBC（核／生物／化学）防護にも配慮されています。加えて、モジュラー化された設計により将来的な改装が可能です。

主機関には4基のV型12気筒の高速ディーゼルエンジンが搭載され、CODAD方式で可変ピッチ・プロペラ2軸を駆動します。エンジンは独立の防振台に設置され、水中放射雑音の低減にも配慮されています。

装備と機能

「フリゲート」としての役割において、この艦級はEU域内の危機対処や海外領土の防衛に特化しており、水測装備や対潜兵器は搭載されていません。戦術情報処理装置にはSENIT-7が装備され、近代化改修の際にはSENIT FLFが導入されます。また、レーダーにはSバンドのDRBV-15が搭載されており、将来的には多機能レーダーを装備する計画もあります。

ミサイルシステムには、個艦防空用としてクロタルCN2システムが8連装発射機で搭載され、対艦攻撃用としてエグゾセ MM40ミサイルが2基の発射機で搭載されています。

搭載機と特殊部隊用の設備

艦尾にはヘリコプター甲板が設けられ、最大10トンのヘリコプターの運用が可能です。この甲板には、着艦拘束装置と機体移送装置があり、NH90の運用も可能ですが、魚雷を収容できないため長期間の運用は難しいとされています。

また艦の両舷には、特殊部隊用の複合艇の揚降機能も備えられています。

近代化と輸出

ラファイエット級の艦は近代化改修を受け、2030年代まで就役を維持する計画です。輸出型としても台湾、サウジアラビア、シンガポールといった国々に採用されており、いずれも対潜能力が強化されています。

これにより、ラファイエット級はフランスの海軍力を支える重要な艦艇として位置付けられています。

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