ラファエル・フィジエフ

ラファエル・フィジエフ

ラファエル・フィジエフ（Rafael Fiziev）は、1993年3月5日生まれ、アゼルバイジャン国籍の総合格闘家です。元々はムエタイ選手として活躍し、現在はUFCライト級で世界トップレベルの選手として活躍しています。

生い立ちと格闘技との出会い

フィジエフはカザフスタンで生まれ、幼少期にキルギスへ移住しました。いじめをきっかけに11歳からムエタイを始め、その後はコンバットサンボ、ボクシング、柔術、レスリングなど、様々な格闘技を経験しました。ムエタイ選手としては、タイのスタジアムで試合に出場したり、トヨタ・ムエタイ・マラソンに出場するなど、豊富な経験を持っています。アマチュアムエタイでは、2016年に世界選手権で銅メダルを獲得しています。

プロ総合格闘技デビューとUFC参戦

2015年にプロ総合格闘技デビューを果たし、ローカル団体で6戦全勝の戦績を収めました。2019年4月、UFC Fight Night: Overeem vs. OleinikでUFCデビュー。マゴメド・ムスタファエフとの対戦では、惜しくもTKO負けを喫しましたが、その後は着実に実力をつけ、数々の強豪を相手に勝利を重ねています。

UFCでの活躍

2020年7月、UFC Fight Night: Figueiredo vs. Benavidez 2でマルク・ディアケイジーに判定勝ちし、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞。
2020年12月、UFC 256でヘナート・モイカノに1RKO勝ちし、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞。
2021年8月、UFC 265でボビー・グリーンに判定勝ちし、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞。
2021年12月、UFC on ESPN: Font vs. Aldoでブラッド・リデルに3RTKO勝ちし、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞。
2022年7月、UFC on ESPN: dos Anjos vs. Fizievでハファエル・ドス・アンジョスに5RKO勝ちし、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞。アゼルバイジャン国籍として初のUFC出場選手となりました。
2023年3月、UFC 286でジャスティン・ゲイジーと対戦し、判定負けを喫しましたが、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞。
2023年9月、UFC Fight Night: Fiziev vs. Gamrotでマテウス・ガムロットと対戦し、膝の負傷によりTKO負け。
2025年3月、UFC 313でジャスティン・ゲイジーと再戦し、判定負け。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞。

ファイトスタイルと人物

フィジエフは、ムエタイ仕込みの打撃技術を武器に、アグレッシブなファイトスタイルで観客を魅了します。特に、右スピニングバックキックは彼の代名詞とも言える必殺技です。また、鍛冶を趣味とするなど、格闘技以外の面でも個性的な一面を持っています。

国籍変更の背景

ボビー・グリーン戦まではキルギス国籍で試合に出場していましたが、キルギス国内で自身が信仰するシーア派ムスリムに対する宗教的迫害が起きたため、アゼルバイジャン国籍に変更しました。家族への嫌がらせなどが理由とされています。

今後の展望

UFCライト級戦線で、常にトップ戦線に絡む活躍を見せているフィジエフ。今後の活躍に目が離せません。

戦績

プロムエタイ: 47戦39勝（29KO）8敗

主な表彰

UFCファイト・オブ・ザ・ナイト: 3回
* UFCパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト: 3回

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