ラプンツェル あたらしい冒険

『ラプンツェル あたらしい冒険』

『ラプンツェル あたらしい冒険』(原題: Tangled: Before Ever After)は、2010年に公開された映画『塔の上のラプンツェル』のスピンオフとして、ディズニー・チャンネルで放送されたミュージカルアニメ映画です。この作品は『ラプンツェルのウェディング』の前日譚として位置付けられており、続編となる『ラプンツェル ザ・シリーズ』の序章を担っています。

この映画には、一部のスタッフやキャストが続投しており、音楽を担当するアラン・メンケンとグレン・スレイター、主要キャラクターの声を務めるマンディ・ムーアとザッカリー・リーヴァイ（日本語吹き替えでは中川翔子と畠中洋）らが再び登場します。『ラプンツェル あたらしい冒険』は、ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーとしては5作目にあたります。

あらすじ

物語は『塔の上のラプンツェル』からおよそ6ヶ月後、ラプンツェルが本当の両親と再会し、コロナ王国のプリンセスとして新たな生活を始めたところから始まります。ラプンツェルとユージーンは、馬たちマキシマスとフェデラに乗って毎日国境の壁を越え、美しい自然を楽しむ日々を送っていました。しかし、外の世界に心を躍らせるラプンツェルとは対照的に、城での生活にも早く慣れたユージーンは、王国での生活に対するラプンツェルの不満には気づいていません。

しかし、ラプンツェルの戴冠式が近づくにつれ、彼女の心には不安が募ります。戴冠式前夜の歓迎会でユージーンからプロポーズされますが、「ずっとこの城で暮らそう」という言葉に動揺したラプンツェルは、もっと時間が必要だと感じ、会場を飛び出します。そして、守護役の娘カサンドラと一緒にお城を抜け出し、再び自由を求めて冒険に出かけます。

二人は国境の壁を越えて森に足を踏み入れますが、そこには以前ラプンツェルの母、アリアナ王妃を救った『魔法の花』が咲いていた場所がありました。しかし、その場所には異様な黒い岩が突き出ていました。ラプンツェルがその岩に触れた瞬間、彼女の金色の髪がまた生えてきてしまいます。この出来事は、彼女にとって新たな試練の始まりを示唆しています。

翌日、ラプンツェルは髪の長さを隠すためにさまざまな手段を試みますが、髪が伸びすぎてどうすることもできず、ついには大きなかつらをかぶって戴冠式に臨みます。しかし、そこで新たな敵であるレディ・ケインとその一味が現れます。レディ・ケインは、父親が王家に弾圧されて失ったことへの復讐心から王国を狙っています。ラプンツェルは仲間たちと協力し、レディ・ケインたちに立ち向かいますが、この無断外出が父親であるフレデリック王に知られ、以降の自由な外出が禁じられてしまいます。

ラプンツェルは落ち込みますが、アリアナ王妃から「女王になることは変えられないが、どのように国を治めるかは自分で決めることができる」と励まされ、さらに自分自身の決断を支えてくれるユージーンの存在を確認します。彼女は、アリアナ王妃から贈られた日記に刻まれた「さらなる力がある」という言葉を胸に、新たな試練に挑む決意を固めるのです。やがて、かつての魔法の花があった場所に何者かが訪れ、物語は次の展開に進んでいくのです。

声の出演

この作品では、マンディ・ムーアがラプンツェル、ザッカリー・リーヴァイがユージーン、エデン・エスピノーザがカサンドラをそれぞれ声優として担当しています。また、フレデリック王にはクランシー・ブラウン、アリアナ王妃にはジュリー・ボーウェンが声を寄せています。敵のレディ・ケイン役はローラ・ベナンティが演じています。

地上波での放送

この作品は、日本でもテレビ東京系列の『ディズニー・サンデー』にて放送され、全3回に分けて視聴者に届けられました。

まとめ

『ラプンツェル あたらしい冒険』は、自由を求め、不安を乗り越え、成長していくラプンツェルの姿を描いた感動的なストーリーです。美しいアニメーションと心に響く音楽が魅力のこの作品は、視聴者に勇気と希望をもたらします。

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