リッキー・モートン

リッキー・モートン：レスリング界のレジェンド

リッキー・モートン（Ricky Morton、本名：Richard Stratten、1956年9月21日生まれ）は、アメリカ合衆国テネシー州ナッシュビル出身のプロレスラーです。華麗なテクニックとアイドル的な人気を兼ね備え、数々のタイトルを獲得、そしてWWE殿堂入りを果たした、レスリング界の真のレジェンドと言えるでしょう。

華麗なるキャリアの幕開け

1979年、テネシー州メンフィスのCWAでプロレスラーとしてのキャリアをスタートさせました。師匠であるケン・ルーカスや、ソニー・キングといった黒人レスラーとのタッグを組み、ファビュラス・フリーバーズやブロンド・ボンバーズといった強豪チームと激闘を繰り広げます。この頃には既に、その類まれな才能を発揮し、早くもAWA南部タッグ王座を獲得するなど、頭角を現し始めました。その後もCWAを主戦場として活躍し、着実にキャリアを重ねていきます。

ロックンロール・エクスプレスの誕生とNWAでの活躍

1983年、ロバート・ギブソンとのタッグチーム「ロックンロール・エクスプレス」を結成。甘いマスクと軽快な試合運びで、瞬く間にアイドル的な人気を獲得します。その後、NWAジム・クロケット・プロモーションズに移籍。デビュー戦でいきなりNWA世界タッグ王座を獲得するという快挙を成し遂げます。

以降、NWAにおいても数々のタッグマッチで活躍を続け、多くのファンを魅了しました。特に、少女ファンからの支持は絶大で、人気タッグチームとして不動の地位を確立しました。

シングルプレイヤーとしての才能

ロックンロール・エクスプレスとしての活躍に加え、モートンはシングルプレイヤーとしても高い実力を誇っていました。リック・フレアーからもその才能を高く評価され、1986年にはフレアーが保持していたNWA世界ヘビー級王座に挑戦するなど、シングル戦線でも存在感を示しました。

全日本プロレスへの参戦とWCWでのヒール転向

1988年にはギブソンと共に全日本プロレスに初来日を果たし、大きな話題となりました。その後、WCWに移籍しますが、ギブソンの欠場中にヒールへと転向。かつてのパートナーであるギブソンと敵対する展開となりました。このヒールターン時には「リチャード・モートン」名義で活動し、アレキサンドラ・ヨーク率いるヨーク・ファウンデーションに加入しました。ヒールとしての活動も成功し、WCW世界6人タッグ王座を獲得しています。

インディー団体での活躍とWWE殿堂入り

WCW離脱後は、ギブソンと共にロックンロール・エクスプレスを再結成し、様々なインディー団体で活躍を続けました。USWA統一世界ヘビー級王座を獲得するなど、シングルでも活躍を見せました。FMWにも来日し、リッキー・フジとのタッグを組むなど、日本でもその名を轟かせました。

2000年代に入るとTNAなどで再びロックンロール・エクスプレスを復活させ、長年に渡るキャリアにおいて、数々の団体で活躍を続けました。2014年には57歳という高齢でNWA世界ジュニアヘビー級王座を獲得するなど、衰えを知らない活躍ぶりを見せつけました。

そして2017年、ギブソンと共にWWE殿堂入りを果たしました。長年の功績が認められ、レスリング界における彼の地位を不動のものとしました。

数々のタイトル獲得

リッキー・モートンのキャリアは、数々のタイトル獲得によって彩られています。NWA世界タッグ王座、AWA南部タッグ王座、USWA統一世界ヘビー級王座、そしてNWA世界ジュニアヘビー級王座など、数え切れないほどのタイトルを獲得しました。これらのタイトル獲得は、彼の卓越したレスリング技術と人気を証明しています。

レジェンドとしての地位

リッキー・モートンは、単なるプロレスラーではありません。ロックンロール・エクスプレスとしての華麗なタッグマッチ、シングルプレイヤーとしての卓越した技術、そして常に進化し続けるレスリングスタイルは、多くのレスラーに影響を与え続けています。彼のキャリアは、プロレスラーとして成功するための道を示す、一つの教科書と言えるでしょう。WWE殿堂入りという栄誉は、彼のレスリング界における偉大な功績を後世に語り継いでいくでしょう。

もう一度検索