リヴァプール (軽巡洋艦・2代)

リヴァプール（HMS Liverpool, C11）

リヴァプールは、イギリス海軍に属するタウン級の軽巡洋艦です。この艦の名称は、イングランド北西部の都市リヴァプールに由来しています。1936年の起工以来、長い艦歴を経て、数々の戦闘任務に従事しました。その中でも特に重要な出来事として、1940年に発生した浅間丸事件が挙げられます。

艦歴の概要

「リヴァプール」は1936年にスコットランド・ゴーヴァンにあるフェアフィールド造船所で起工し、1937年には進水、1938年には就役しました。初めの任務は中国艦隊の一員として極東地域に配備されることでした。しかし、1940年の1月21日、艦は貨客船「浅間丸」を臨検し、乗客としていたドイツ人21名を拘束するという国際問題を引き起こしました。この事件は当時の日本が中立であったにも関わらず、国際的な緊張を高める結果となりました。

第二次世界大戦での役割

その後、リヴァプールは地中海艦隊に加わり、イタリアが枢軸側に参戦したことにより、地中海戦線へと展開しました。艦は1940年6月にトブルクの砲撃に参加、続いてイタリア駆逐艦との交戦を経験しました。6月28日にはMA3作戦としてイタリア駆逐艦と交戦し、戦果として一隻を沈めることに成功しましたが、自艦も被弾する結果となりました。

7月にはカラブリア沖海戦に参加し、連続して行われた作戦において「リヴァプール」はその存在感を示し続けました。しかし、同年の7月29日にクレタ島南方での空襲によって艦は被弾し、死者を出す結果となりました。その後もハッツ作戦やMB5作戦に参加し、マルタへの兵員輸送を行いました。

瀕死の状況と修理

1941年10月、エーゲ海での攻撃によって艦首が重大な損傷を受け、30名の死者を出す悲劇に見舞われます。艦は軽巡洋艦「オライオン」に曳航され、アレクサンドリアでの応急修理後、アメリカのカリフォルニアに向かい、そこで本格的な修理を施されることになりました。この修理には長い時間がかかり、1942年の春に本国に帰還します。

戦争後の経歴

その後、リヴァプールは再び地中海で活動を展開し、数々の作戦に参加しました。特に1942年のハープーン作戦では補給船団の護衛任務を遂行しますが、最終的には被雷し、さらに厳しい修理が必要となりました。Jamesのフロート団体と連携して行われた応急修理後、艦はロサイスで長期間の本格修理を受けました。1940年代後半、リヴァプールは海軍の艦艇削減政策により1952年に予備役となり、最終的には1958年に解体されました。

総括

リヴァプールはその艦歴を通じて多くの戦闘に関与し、重要な役割を果たしましたが、長い運用の末に運命を閉じました。艦の存在は、イギリス海軍の歴史の中でも特筆すべきものといえるでしょう。

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