リー・ウッド

リー・ウッド（Leigh Wood）は、1988年 8月1日にイギリス、ノッティンガムシャー州ゲドリングで生まれた元プロボクサーです。主にフェザー級で戦い、二度にわたるWBA世界フェザー級王座戴冠など、輝かしいキャリアを築きました。

キャリア初期

ウッドのプロキャリアは順調に進み、地域のタイトルを獲得していきます。2019年3月2日、彼はコモンウェルス・フェザー級王座決定戦に出場し、アブラハム・オセイ・ボンスを相手に2回KO勝利を収め、このタイトルを獲得しました。同年5月には初防衛に成功。続く10月4日には、WBOヨーロッパ・フェザー級王者のデビッド・ジョイスとのトーナメント戦に臨み、9回TKOで勝利して王座を奪取し、準決勝へ駒を進めました。しかし、2020年2月21日に行われたジェームス・ディケンズとの対戦では、僅差の判定で敗れ、初防衛に失敗するとともに王座から陥落し、トーナメント敗退となりました。

この敗戦からの立て直しを図り、2021年2月13日、リース・マウルドとのBBBofC英国フェザー級王座決定戦に勝利し、新たなタイトルを獲得しました。

WBA世界王座獲得と防衛（第1期）

リー・ウッドにとってキャリア最大のハイライトの一つは、2021年7月31日に訪れます。この日、WBA世界フェザー級レギュラー王者であった徐燦に挑戦。試合は最終ラウンドまでもつれる激戦となりましたが、残り時間わずかという土壇場で劇的なTKO勝利を収め、見事に世界王座を獲得しました。この勝利後、ウッドはエディー・ハーン率いる大手プロモーション、マッチルーム・スポーツと契約を結びました。

初防衛戦は2022年3月12日、地元ノッティンガムのモーターポイント・アリーナで行われました。相手は元暫定王者で指名挑戦者のマイケル・コンラン。この試合も壮絶な打ち合いとなり、最終ラウンドにウッドがコンランからダウンを奪い、そのままレフェリーストップによるTKO勝利。劇的な形で初防衛に成功しました。

その後、スーパー王者であったレオ・サンタ・クルスとの対戦が予定されていましたが、サンタ・クルスが王座を返上したため、2022年12月12日付けでリー・ウッドはWBA世界フェザー級の正規王者として認定されました。

王座陥落、そして返り咲き

正規王者となったウッドの次なる相手は、メキシコの強打者マウリシオ・ララでした。両者の初対戦は2023年2月18日、再びノッティンガムで行われましたが、ウッドは7回にララの猛攻を受けてダウン。陣営が棄権のタオルを投入し、TKO負けとなりました。これにより、ウッドは王座を失いました。

しかし、ウッドはすぐに再起を図ります。わずか3ヶ月後の2023年5月27日、マンチェスターのAOアリーナでマウリシオ・ララとのダイレクトリマッチが実現しました。この再戦は異例の状況下で行われました。対戦相手のマウリシオ・ララが前日計量でフェザー級のリミットを約1.7kgも超過したため、WBAはララから王座を剥奪。試合はララが勝っても王座は空位となり、ウッドが勝った場合のみ王座を獲得できるという条件に変更されました。プレッシャーのかかる状況でしたが、ウッドは冷静な試合運びでララをコントロールし、12回判定で勝利。見事にWBA世界フェザー級王座への返り咲きを果たしました。

最後の防衛と王座返上

二度目の王座獲得後、ウッドは2023年10月7日にシェフィールドで元IBF世界フェザー級王者のジョシュ・ワーリントンを挑戦者に迎えました。注目の一戦は、ウッドが7回に強烈な一撃でワーリントンをマットに沈め、KO勝利。初防衛に成功しました。

しかし、そのわずか10日後の2023年10月17日、リー・ウッドはスーパーフェザー級への階級転向を表明し、保持していたWBA世界フェザー級王座を返上しました。フェザー級で二度世界王座を獲得し、多くの劇的な試合をファンに届けた彼の新たな挑戦が始まりました。

獲得タイトル

- コモンウェルスイギリス連邦フェザー級王座
- WBOヨーロッパフェザー級王座
- BBBofC英国フェザー級王座
- WBA世界フェザー級王座（二度）

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