ルイス・ソテロ

ルイス・ソテロ：日本に生きた宣教師の生涯

ルイス・ソテロ（1574年9月6日 - 1624年8月25日）は、スペイン・セビリア出身のフランシスコ会宣教師です。彼は日本におけるキリスト教布教に生涯を捧げました。

生い立ちと修道生活

ソテロはサラマンカ大学で学び、1594年にフランシスコ会に入会しました。その後、ヌエバ・エスパーニャを経て1600年にフィリピンに渡り、マニラ近郊で日本人キリスト教徒の指導と日本語の学習に励みました。

日本での布教活動

1603年（慶長8年）、ソテロはフィリピン総督の書簡を携えて来日し、徳川家康や秀忠に謁見しました。彼は日本での布教活動に尽力し、1609年（慶長14年）には、上総国岩和田村（現在の御宿町）で座礁したドン・ロドリゴの通訳・斡旋を務めました。また、仙台藩主・伊達政宗と親交を深め、東北地方での布教も行いました。

1611年（慶長16年）には、駿河国駒形にフランシスコ会の教会を建設しました。

慶長遣欧使節団

1613年（慶長18年）、布教が禁止され捕らえられたソテロですが、伊達政宗の助命嘆願によって赦免されました。その後、慶長遣欧使節団の正使として、支倉常長らと共にヌエバ・エスパーニャを経てヨーロッパに渡りました。彼はエスパーニャ王やローマ教皇パウルス5世に謁見し、日本での宣教の援助を求めましたが、目的を達成することはできませんでした。

殉教

1617年にエスパーニャを発ち、ヌエバ・エスパーニャ経由でフィリピンに戻ったソテロは、日本への渡航の機会を待ちました。1622年（元和8年）に長崎に密入国したものの捕らえられ、再び伊達政宗の助命嘆願も虚しく、1624年（寛永元年）に大村において、他のフランシスコ会、イエズス会、ドミニコ会の宣教師と共に火刑に処され、殉教しました。

1867年、ローマ教皇ピウス9世によって列福されています。

評価

ルイス・ソテロは、その熱心な布教活動の一方で、「聖なる偽り」と呼ばれる、布教のために嘘をついたり他人を欺く行為も辞さなかったとされています。そのため、彼の残した史料の信憑性には疑問が残るとも指摘されています。

参考文献

松田毅一『伊達政宗の遣欧使節』新人物往来社、1987年9月25日。ISBN 4-404-01448-1

関連項目

サン・ファン・バウティスタ号

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