ルイ・フランソワ2世 (コンティ公)

ルイ・フランソワ2世・ド・ブルボン＝コンティの生涯

ルイ・フランソワ2世・ド・ブルボン＝コンティ（1734年9月1日 - 1814年3月13日）は、フランスの名門に生まれた貴族です。彼はコンティ公ルイ・フランソワ1世とルイーズ・ディアーヌ・ドルレアンの長男として誕生し、華麗なる血筋を引き継いでいました。しかし、その人生は貴族らしからぬ波乱に満ちたものでした。

結婚と私生活

1759年、ルイ・フランソワ2世は母方の従姉であるマリー・フォルテュネ・デスト＝モデーヌと結婚します。この結婚式はヴェルサイユ宮殿の王室礼拝堂で行われ、華やかなものとなりましたが、彼の心はすでに別の女性に奪われていました。その相手は女優のマリー・アンヌ・ヴェロネーゼであり、この関係により夫婦仲は終始冷え込みます。1775年には夫婦は別居し、父の死後に正式にコンティ公となった1777年6月に離婚が成立しました。ルイ・フランソワ2世は愛人との間に二人の私生児を残しましたが、それ以外には子供がなく、正式な結婚相手との間には子供が生まれないまま生涯を終えます。こうしてコンティ公家は断絶の運命を辿ることとなりました。

軍人としてのキャリア

彼は軍人でありながら、優れた財政管理の能力も持っていました。そのため、1787年には名士会議の議員に選ばれました。この頃、彼の剛腕ぶりは多くの人々に評価されていましたが、フランス革命が勃発した1789年には彼の運命は大きく変わります。ルイ・フランソワ2世は、同じく亡命を余儀なくされたコンデ公ルイ5世ジョゼフ・ブルボン公らと共に、ドイツのコブレンツに逃れます。

フランス革命と亡命

革命に伴う混乱の中、王党派の権力奪還計画に参加することが求められましたが、彼は外国の軍事力に頼ることに反発します。彼は1790年にフランスに帰国し、祖国への忠誠を示しますが、1793年には国民公会に逮捕され、マルセイユの監獄に投獄されてしまいます。彼の友人であるオルレアン公ルイ・フィリップ2世は悲運にも処刑されましたが、ルイ・フランソワ2世は何とか釈放されます。再びフランスに戻ったものの、彼は革命政府によって先祖代々の財産を奪われてしまいました。

晩年と孤独

その後、彼はスペインに移り住み、バルセロナで生涯を閉じることになります。人生の最後の方は、孤独と貧困に苛まれながら、長い間貴族としての栄光を失ったまま過ごしました。ルイ・フランソワ2世は、最終的には王党派との連携を一切拒否し続け、計画した復権の夢も叶えることはありませんでした。彼の人生は、華やかな貴族としての誕生から、悲劇的な結末を迎えることとなったのです。

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