レイネル・エスピナル

レイネル・ジョセフ・エスピナル：異国の地で花開く右腕の軌跡

レイネル・ジョセフ・エスピナル（Raynel Joseph Espinal、1991年10月6日 - ）は、ドミニカ共和国サンティアゴ州ビジャ・ゴンザレス出身のプロ野球選手。現在は北米独立リーグ、アトランティックリーグのロングアイランド・ダックスに所属する右投右打の投手です。

プロ入りとヤンキース傘下時代

2012年9月、エスピナルはアマチュアFAとしてニューヨーク・ヤンキースと契約し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。2013年には、ルーキー級ドミニカン・サマーリーグ（DSL）のDSLヤンキースでプロデビュー。17試合に登板し、5勝1敗2セーブ、防御率3.55という成績を残しました。翌2014年もDSLヤンキースで20試合に登板し、2勝2敗12セーブ、防御率3.54を記録。着実に経験を積みます。2015年は登板機会がありませんでしたが、2016年にはルーキー級の3球団とA-級の計4球団でプレー。16試合に登板（うち先発12試合）し、主に先発として起用されましたが、1勝10敗、防御率4.63と苦戦しました。

2017年、エスピナルはA級チャールストン・リバードッグス、A+級タンパ・ヤンキース、AA級トレントン・サンダーの3球団に所属。再びリリーフが中心となり、3球団合計で27試合（うち先発3試合）に登板し、4勝2敗1セーブ6ホールド、防御率1.09と素晴らしい成績を収めました。「MiLB.com」のファン投票によるマイナー最優秀救援投手に選出されるなど、高い評価を得ます。2018年にはAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースに初昇格。41試合（うち先発3試合）に登板し、7勝2敗2セーブ4ホールド、防御率3.09を記録しました。2019年もAAA級スクラントンでプレーしましたが、シーズン途中の7月にトミー・ジョン手術を受けたため、残りのシーズンを棒に振りました。

レッドソックス、ジャイアンツ、カブス、レッズ時代

2019年シーズン終了後、ルール・ファイブ・ドラフトのマイナーリーグ・フェイズでボストン・レッドソックスに移籍。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でマイナーリーグのシーズンが中止となったため、公式戦の出場はありませんでした。2021年は、AAA級のウースター・レッドソックスで開幕を迎え、8月30日にメジャーに昇格。同日のタンパベイ・レイズ戦でメジャーデビューを果たしましたが、翌日にはAAA級ウースターに戻されました。シーズン終了後の11月7日にFAとなっています。2022年はサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結び、AAA級のサクラメント・リバーキャッツで開幕。その後、シカゴ・カブスへ移籍しましたが、FAとなりました。同年8月にはシンシナティ・レッズとマイナー契約を結び、9月にはメジャー契約を結びましたが、オフにFAとなっています。

東京ヤクルトスワローズ時代

2022年12月5日、東京ヤクルトスワローズと契約。背番号は99に決定しました。2023年は先発候補の一角として期待されましたが、一軍では3試合の登板で防御率5.40、二軍でも20試合の登板で3勝4敗、防御率5.11と振るわず、8月28日に自由契約となりました。

独立リーグ時代

2024年2月20日、アトランティックリーグのロングアイランド・ダックスと契約を結び、再び独立リーグでプレーすることになりました。

選手としての特徴

エスピナルの投球フォームは、重心移動の際にやや沈み込む独特なもので、かつての名投手ペドロ・マルティネスを彷彿とさせます。スリークォーターから投げ込まれる最速153キロの直球に加え、スライダー、鋭く落ちるチェンジアップを武器としており、高い奪三振率を誇ります。

プレースタイル

速球と変化球のコンビネーションで打者を打ち取るスタイルで、リリーフとして試合を任されることが多いですが、先発もこなせる器用さも持ち合わせています。制球力に課題を残す部分もありますが、持ち前の球威で強打者をねじ伏せるピッチングが魅力です。

今後の活躍

NPBでの経験を活かし、独立リーグでの活躍が期待されます。再びメジャーリーグや、新たな舞台での活躍を目指し、エスピナルの挑戦は続きます。

年度別投手成績

（2023年度シーズン終了時）

年度別守備成績

（2023年度シーズン終了時）

記録

NPB

初記録
初登板：2023年5月12日、対中日ドラゴンズ6回戦（明治神宮野球場）、7回表に3番手で救援登板、1回無失点
初奪三振：同上、7回表に細川成也から空振り三振

背番号

80（2021年）
75（2022年）
99（2023年 - 同年8月27日）

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