レジナルド・インズ・ポコック

レジナルド・インズ・ポコックについて

レジナルド・インズ・ポコック（Reginald Innes Pocock、1863年3月4日 - 1947年8月9日）は、イギリスの著名な動物学者であり、王立協会のフェローでもあります。彼はブリストル市クリフトン区で生まれ、数学者であり歴史研究者でもある父ニコラス・ポコックと、母エディス・プリチャードの間に生まれた4人兄弟の末っ子です。彼の学問的な旅はオックスフォードのセント・エドワーズ・スクールから始まり、自然史への興味を持つようになりました。

ポコックは、エドワード・ポールトン卿から動物学の指導を受けた後、オックスフォード博物館で比較解剖学に関する研究を行います。さらに、大学では生物学と地質学を学び、動物学の知識を深めていきました。1885年にはロンドン自然史博物館に助手として就職し、昆虫学部門での仕事を通じてクモ類や多足類の収蔵品の管理などを任されました。この職業経験は、ポコックが後に動物学の権威として名を馳せる基盤となります。

ポコックは博物館での18年間の間に、約200本の論文を発表し、特にヤスデの新種を300から400種記述しました。この成果により、彼はクモ類と多足類の分野での権威として広く認識されるようになりました。また、サソリ目のヒラタサソリ（Brachistosternus）の記述でも知られています。1904年には博物館を辞し、ロンドン動物園の園長に就任。彼は1923年に退職するまで、その職務を全うしました。

自然誌の執筆

1910年代に入ると、イギリスでは珍しい動物を見に動物園に訪れることが新たな娯楽として人気を集めるようになりました。この動きの中で、動物や植物に関する知識を広めるための執筆者が必要とされており、ポコックもその一人として活躍し始めます。彼はブリタニカ百科事典に寄稿し、一般紙への寄稿も行いました。その中には1912年にボンベイ自然史協会の事務局長から送られた資料を元にしたレオポンについての考察が含まれています。

さらに、ポコックはアメリカの動物学者アーサー・M・バンタとの論争も展開し、特にオオカバマダラの幼虫に擬態する虫について詳論しました。これにより、彼の動物学における見識はさらに深まります。

家族背景

ポコックの家族には、兄のエドワード・イネス・ポコックがいました。彼はラグビー選手として名を馳せ、スコットランド代表にも選ばれました。また、南アフリカの民兵隊に参加し、イギリスのローデシア権益の拡大に貢献しました。父方の曽祖父ニコラス・ポコックは、海洋画家として知られ、海戦の描写が高く評価されています。母方の祖父ジェームズ・C・プリチャードもまた、王立協会のフェローであり、民族学や自然人類学での研究を通じて広く著名でした。

主な著作

ポコックは数多くの著作を残しており、その中でも特に注目されているものには以下があります：

• - 1893年「Arachnidaに関する形態学的考察」
• - 1900年「インドの動物相、特にクモ類について」
• - 1917年「既存のネコ科の分類」
• - 1940年「新しいプーマの亜種の記述」

彼の研究は、動物学の分野における貴重な資源となり、その影響力は今もなお続いています。

ポコックは1947年に亡くなりますが、その業績と貢献は、動物学界において高く評価され続けています。彼の生涯は、多くの学者や研究者にインスピレーションを与え、それぞれの研究において彼の影響を感じることでしょう。

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