レッズ (ラグビー)

概要

クイーンズランド・レッズは、国際プロラグビーリーグであるスーパーラグビーに参加する、オーストラリアの強豪チームです。チームの活動拠点はクイーンズランド州の州都ブリスベンにあり、ホームグラウンドはサンコープ・スタジアムです。チームカラーは情熱的な赤で、このカラーはチームの名称「レッズ」の由来ともなっています。チームの構成員は、主にクイーンズランド州内のラグビーユニオンクラブに所属する選手や、チームとの契約選手の中から選ばれます。長年にわたり、クイーンズランド州のラグビーの中心的存在であり続けています。2011年からは、オーストラリアの大手金融機関であるSt.George Bankがチームの主要なスポンサーとして支援を行っています。

歴史

クイーンズランド・レッズとしてのチームは1996年に設立されましたが、その歴史的なルーツはさらに古く、クイーンズランド州全体のラグビーユニオン組織としては1882年にまで遡ります。スーパーラグビーの前身にあたる国際大会、すなわち1986年から1995年にかけて行われた「サウスパシフィック・チャンピオンシップ」（後のスーパー6）や「スーパー10」には、オーストラリアを代表するチームの一つとして出場しました。この前身時代には目覚ましい成績を残しており、特に1992年のスーパー6で優勝、そして1994年と1995年のスーパー10では2年連続で栄冠に輝くなど、強力な存在感を示していました。

1996年にスーパー12としてスーパーラグビーが始まると、レッズは引き続き強豪としての地位を保ちました。1996年シーズンと1999年シーズンには、総当たり方式のレギュラーラウンドを首位で通過する快挙を成し遂げましたが、続くプレーオフの準決勝で惜しくも敗退し、決勝進出はなりませんでした。2001年シーズンもレギュラーラウンドを4位で通過しましたが、またしても準決勝の壁を破ることはできませんでした。

スーパー14へと拡大された2006年シーズン以降、チームは一時的に低迷期を迎え、2009年シーズンまで下位に甘んじる時期が続きました。しかし、2010年シーズンには5位と復調の兆しを見せると、翌2011年シーズンには大躍進を遂げます。オーストラリアカンファレンスを1位で通過し、プレーオフを勝ち上がり、ファイナルでは強豪クルセイダーズを18対13で破り、待望のスーパーラグビー初優勝を達成しました。これはチームにとって、スーパーラグビー時代の最大のハイライトと言えます。

近年では日本との関わりも深まっています。2006年11月には、東京の国立霞ヶ丘競技場陸上競技場で日本代表と対戦し、勝利を収めました。また、日本人選手の加入も実現しており、2015年シーズンには日本代表でも活躍したツイヘンドリック選手が、そして2016年シーズンには五郎丸歩選手がレッズに所属し、プレーしました。これは日本のラグビーファンからも大きな注目を集めました。さらに、2020年には日本のトップリーグチームであるパナソニック ワイルドナイツ（現 埼玉パナソニックワイルドナイツ）と業務提携を締結しました。2022年11月には、提携関係にある埼玉パナソニックワイルドナイツと熊谷ラグビー場で「グローバルラグビーフェスタ2022」と銘打たれた交流戦を行い、国際的な連携を深めています。

主なタイトル

クイーンズランド・レッズは、スーパーラグビーの歴史において以下の主要タイトルを獲得しています。

スーパーラグビー優勝: 1回（2011年）
スーパーラグビーAU優勝: 1回（2021年）

スーパーラグビー戦績に関する注釈

クイーンズランド・レッズが参加してきたスーパーラグビーは、時代の変遷と共に大会形式や参加チーム数が変化してきました。過去の成績を比較する上では、この背景を理解しておく必要があります。例えば、1996年から2005年シーズンまでは「スーパー12」として12チームが参加、2006年から2010年シーズンは「スーパー14」として14チームが参加していました。2011年シーズン以降は基本的に「スーパーラグビー」の名称ですが、参加チーム数は時期によって変動しています。2016年と2017年シーズンには最大規模の18チームが参加した一方、コロナ禍の影響を受けた2020年、2021年シーズンには、オーストラリア国内チームによる「スーパーラグビーAU」として5チームで争われました。そして、2022年以降はニュージーランドやパシフィック諸島のチームも加わった「スーパーラグビーパシフィック」として、主に12チームでシーズンが行われています。レッズの成績は、こうした様々なフォーマットの中で記録されています。

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