ロイド・モスビー

ロイド・アンソニー・モスビーについて

基本情報

ロイド・アンソニー・モスビー（Lloyd Anthony Moseby）は、1959年11月5日にアーカンソー州ポートランドで生まれた元プロ野球選手です。外野手のポジションを担い、右投げ左打ちで活躍しました。彼はまた、コーチとしての経歴も持ち、愛称は「Shaker」として知られています。

アマチュア時代

モスビーは8人兄弟の末っ子として育ち、幼少期はバスケットボールに熱中していましたが、その後野球に転向します。オークランド高校では、その才能を開花させ、特にパワーで注目を集めました。彼の打球は、しばしばライト後方の民家の窓ガラスを割るまでに達し、高校での活躍によって1978年にトロント・ブルージェイズからドラフト1巡目で指名されプロ入りを決断しました。家族を助けたいという思いが彼の選択を後押ししました。

トロント・ブルージェイズ時代

モスビーは1980年にブルージェイズでメジャーデビューを果たし、初本塁打をメジャーリーグで成功させました。1983年にはシルバースラッガー賞を獲得し、また1985年には球団初の地区優勝に貢献しました。1986年にはオールスターゲームに選出され、1987年にはキャリアハイの成績を残しました。

彼と同時期に活躍したジョージ・ベルやジェシー・バーフィールドと共に「最高の外野トリオ」を形成したことも特に評価されました。しかし1989年にはチームが再度地区優勝を果たしたが、その後フリーエージェントとしてデトロイト・タイガースと契約を結びました。

デトロイト・タイガース

1990年にデトロイトへ移籍したモスビーは、クリーンアップ打線での期待に応えられず、成績は打率.248で止まりました。故障にも悩まされ、1991年には出場試合が縮小しました。誕生日の11月5日にフリーエージェントとなり、その後新たな挑戦を求めました。

読売ジャイアンツでの活躍

1992年、モスビーは日本プロ野球の読売ジャイアンツに入団しました。彼の来日は多くの期待を集め、初出場試合ではいきなり本塁打を放ちました。シーズンを通して96試合に参加し、打率.306、25本塁打、71打点という好成績を記録し、チームをリーグ上位に押し上げましたが、1993年には故障に見舞われ、期待通りのパフォーマンスは発揮できませんでした。

その後、帰国を経て現役を引退することとなりました。

引退後の活動

引退後は、1998年から1999年にかけて再びブルージェイズの一塁ベースコーチを務めました。さらに、2018年にはカナダ野球殿堂に選出され、その功績が称えられました。

プレースタイル

モスビーは俊足で守備力にも優れた選手であり、特にスイングスピードが速く、低めの投球にも強さを見せました。守備面では広い範囲をカバーし、華麗にフェンスに激突しながら捕球する姿も多く見られました。MLBでは通算280盗塁を記録し、NPBでも積極的な走塁でチームに貢献しました。

彼の周囲に与える陽気なパフォーマンスはファンにも愛され、チームメートからも信頼される存在だったと言えるでしょう。

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