ロイヤル・バレエ学校

ロイヤル・バレエ学校について

ロイヤル・バレエ学校（英: The Royal Ballet School）は、1926年にアイルランド出身のバレエダンサー、振付家のニネット・ド・ヴァロアによって設立された英国のクラシック・バレエの専門校です。目指しているのは、ロイヤル・バレエ団やバーミンガム・ロイヤル・バレエ団のために優れたバレエダンサーを育成することです。これまでに、マーゴ・フォンテイン、ケネス・マクミラン、ダーシー・バッセルなどの世界的なダンサーや振付家を多く輩出し、多岐にわたる舞台で活躍しています。また、ロイヤル・バレエ団の現在の芸術監督であるケヴィン・オヘアもこの学校の卒業生です。

歴史ー設立から戦後まで

ロイヤル・バレエ学校の前身は、1926年にニネット・ド・ヴァロアが設立したダンススクール「Academy of Choreographic Art」であり、当初は女子生徒を対象としていました。学校の成長を支えるために、劇場オーナーのリリアン・ベイリスと手を組み、1931年には男女共学のサドラーズ・ウェルズ・バレエ学校へと発展しました。その後、バレエ団としても急成長し、サドラーズ・ウェルズ・バレエ団に改称されました。

第二次世界大戦後、1946年にはロイヤル・オペラ・ハウスと連携し、1947年にはバロンズ・コートに移転しました。ここでは学位を取得できる教育が導入され、訓練の質がさらに高まりました。1955年にはリッチモンド公園のホワイト・ロッジに「ロウアー・スクール」を設け、11歳から16歳の生徒に専門教育を行うようになりました。アッパー・スクールでは16歳から19歳の生徒が全日制のバレエ教育を受ける体制が整いました。

1956年には、バレエ団と学校が「ロイヤル」の名を授かり、それ以降はロイヤル・バレエ団およびロイヤル・バレエ学校として知られるようになりました。

教育プログラムと学生生活

ロイヤル・バレエ学校では、入学試験を通じて才能を持った生徒を選抜します。また、経済的な理由で学ぶことが困難な生徒のために、寄付や助成金を受けて経済的支援を行っています。2021年のデータによれば、在校生の約90%が経済的支援を必要としており、家計の状況による支援が確立されています。

ロウアー・スクールとアッパー・スクール

ロウアー・スクールでは、選抜された生徒たちがクラシックバレエをはじめ、コンテンポラリーダンスや体操など多様なダンス教育を受けます。義務教育にあたる科目も行なわれ、全国統一試験（GCSE）を受験することが求められます。

一方、アッパー・スクールでは、より専門的な教育が行われます。コヴェント・ガーデンに移転後、最新の施設が整い、ダンススタジオや理学療法室など充実した環境が提供されています。学生はプロの現場でのトレーニングを受ける機会も多く、キャリア形成に向けた重要なステップを踏みます。

学校公演

毎年、ロイヤル・バレエ学校では全学年の生徒が参加する夏季公演が行われます。その中でもロイヤル・オペラ・ハウスでのマチネ公演は特に注目されており、新たに卒業する生徒たちがプロとしての第一歩を踏み出す場ともなっています。

有名な卒業生たち

ロイヤル・バレエ学校は、数多くの著名なバレリーナを輩出してきました。中でも、マーゴ・フォンテインは特に有名で、エリザベス2世からプリマ・バレリーナ・アッソルータの称号を授与されています。また、アレッサンドラ・フェリなども国際的に活躍しており、学校の教育の質と影響力を証明しています。

まとめ

ロイヤル・バレエ学校は、伝統あるバレエ教育機関として数多くの成功したダンサーや振付家を輩出してきました。未来のダンス界を担う才能を育成するため、これからも多様な教育プログラムを充実させ、国際的な評価を高めていくことでしょう。

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