ロバート・オーリー

ロバート・オーリー：勝負を決める男

ロバート・キース・オーリーは、1970年8月25日生まれ。決してスター選手ではありませんでしたが、その勝負強さで数々のチームを勝利に導き、「ビッグショット・ロブ」の異名を持つ、記憶に残る名脇役でした。

概要

オーリーのレギュラーシーズンの成績は、決して目立つものではありません。しかし、プレイオフやファイナルといった大舞台で、土壇場での信じられないようなプレーを何度も見せ、NBA史に残るクラッチシューターとしてその名を刻みました。ヒューストン・ロケッツで2回、ロサンゼルス・レイカーズで3回、サンアントニオ・スパーズで2回、合計7回のNBAチャンピオンに輝いています。これは、マイケル・ジョーダンの6回を上回る記録であり、1959年からのボストン・セルティックス8連覇時代に同チームに所属していなかった選手としては最多の優勝回数です。

輝かしいキャリア

ヒューストン・ロケッツ時代 (1992-1996)

1992年、オーリーはドラフト全体11位でヒューストン・ロケッツに入団。1994年と1995年には、ロケッツのNBA連覇に大きく貢献しました。1995年のファイナルでは、1つのクォーターで5本の3ポイントシュートを成功させるなど、印象的な活躍を見せました。

フェニックス・サンズ時代 (1996-1997)

1996-97シーズン途中、オーリーはトレードでフェニックス・サンズへ移籍します。

ロサンゼルス・レイカーズ時代 (1997-2003)

1996-97シーズンの途中にロサンゼルス・レイカーズへトレードで移籍。レイカーズでは、シャキール・オニール、コービー・ブライアントらと共に、2000年から2002年にかけて3連覇を達成。特に2002年のプレイオフ1回戦、ポートランド・トレイルブレイザーズとの第3戦でのブザービーター3ポイントシュートは、伝説として語り継がれています。また、カンファレンス決勝のサクラメント・キングスとの第4戦でも、試合終了間際に逆転のブザービーター3ポイントシュートを決め、チームを救いました。

サンアントニオ・スパーズ時代 (2003-2008)

2003年、オーリーはサンアントニオ・スパーズと契約。ティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリらと共に、2005年と2007年にNBAチャンピオンに輝きました。2005年のファイナル第5戦では、21得点を挙げ、勝利に大きく貢献。2007年のファイナルでは、得点こそ少なかったものの、要所でリバウンドやアシストを記録し、チームを支えました。

2008年シーズン終了後、フリーエージェントとなったオーリーでしたが、どのチームとも契約することなく、引退を決意しました。

プレイオフ通算勝利数155勝は、レブロン・ジェームズ、デレック・フィッシャー、ティム・ダンカンに次ぐ歴代4位という記録です。

人物

オーリーは、4つのチームでプレーしましたが、引退後も各チームの状況を気にかけています。2023年1月には、八村塁がレイカーズに移籍後最多の19得点を挙げた試合を称賛し、太鼓判を押していました。

記録

NBAチャンピオン：7回
プレイオフ通算勝利数：155勝（歴代4位）

その他

オーリーには重度の障害を持って生まれた娘がいましたが、闘病の末2012年に亡くなりました。

ロバート・オーリーは、スター選手ではありませんでしたが、その勝負強さとチームへの貢献で、多くのファンに愛された名脇役でした。彼の記憶に残るプレーの数々は、これからもNBAの歴史の中で語り継がれていくでしょう。

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