ロバート・シンクレア・ディーツ

ロバート・シンクレア・ディーツ：海洋底拡大説と天皇海山群の命名者

ロバート・シンクレア・ディーツ（1914年9月14日 - 1995年5月19日）は、アメリカ合衆国を代表する地球物理学者、海洋学者です。彼は、ハリー・ハモンド・ヘスとともに、海洋底拡大説の提唱者の一人として、地球科学の発展に大きく貢献しました。また、天皇海山群の命名者としてもその名を知られています。

生涯

ディーツはニュージャージー州ウェストフィールドで生まれ、1932年にウェストフィールド・ハイ・スクールを卒業後、1933年にイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に入学しました。1941年には同大学から地質学の博士号を取得。大学では、海洋地質学者のフランシス・パーカー・シェパードに師事し、スクリップス海洋研究所に在籍中に博士論文を執筆しました。

第二次世界大戦中、ディーツはアメリカ陸軍航空隊のパイロットとして南アメリカ方面で従軍しました。戦後、アメリカ海軍調査研究所の研究員となり、リチャード・バードの最終航海をはじめとする多くの海軍演習に参加しました。1953年にはフルブライト研究者として東京大学に留学し、海上保安庁水路部でも研究に従事。この留学中に、天皇海山群の海山に歴代天皇の名を命名しました。

1960年から1961年頃には、海洋底拡大説を提唱し、地球科学におけるプレートテクトニクスの概念の確立に貢献しました。1977年からはアリゾナ州立大学の地質学教授を務め、晩年は隕石クレーターの研究に力を注ぎました。彼の業績には、サドベリー隕石孔におけるシャッターコーンの発見などが含まれます。

受賞歴

1985年: バリンジャー・メダル（国際隕石学会）
1988年: ペンローズ・メダル（アメリカ地質学会）

関連項目

地球科学者
海洋底拡大説
* 天皇海山群

ロバート・シンクレア・ディーツの研究は、地球科学の分野に大きな影響を与え、私たちの地球に対する理解を深める上で不可欠なものとなっています。

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