ロマン・クトゥーゾフ

ロマン・ヴラジーミロヴィチ・クトゥーゾフ（1969年2月16日 - 2022年6月5日）は、ロシア連邦の軍人であり、最終階級は少将でした。彼は2022年のロシアによるウクライナ侵攻中に戦死し、その功績を称えられ、死後ロシア連邦英雄の称号を追贈されました。

生い立ちと軍歴

クトゥーゾフは、旧ソビエト連邦ロシア共和国のウラジーミル出身です。1986年にリャザン高等軍事司令部通信学校に入学し、士官候補生としてのキャリアをスタートさせました。1990年に同校を卒業後、ロシア空挺軍に配属されました。その後、1999年にブジョーンヌイ陸軍士官学校通信科を、さらに2015年にはロシア連邦軍参謀本部陸軍士官学校を卒業し、軍事における専門知識とスキルを深めました。

クトゥーゾフは、大佐の時期にはロシア空挺軍第38独立通信連隊の指揮官を務め、その後、2017年には第5諸兵科連合軍の指揮官代理に任命されました。2019年には第29諸兵科連合軍の暫定指揮官、2020年には同軍の参謀長を歴任するなど、着実に昇進を重ねました。

ウクライナ侵攻と戦死

2022年5月、クトゥーゾフはセベロドネツクの戦いにおいてドネツク人民共和国第1軍団を指揮しました。しかし、6月5日にポパスナ近郊のミコライフカ村で戦闘中に死亡しました。彼の戦死は、ロシア国営メディアの報道や、自称「ドネツク人民共和国」の元首デニス・プシーリン、そして彼の出身地であるウラジーミルの公職者たちによって確認されました。

クトゥーゾフの遺体は、6月7日に国営墓地である「祖国防衛者のパンテオン」に軍隊葬として埋葬されました。この際、彼の功績を讃え、中将の階級とロシア連邦英雄の称号が追贈されました。

栄典

クトゥーゾフは、その軍事的功績により以下の栄典を授与されています。

ロシア連邦英雄 (死後追贈)
祖国貢献勲章
ロシア名誉勲章
クトゥーゾフ勲章
勇敢勲章
ミリタリー・メリット勲章
勇敢メダル

これらの勲章は、彼の軍人としての卓越した業績と、国への貢献を証明するものです。

参考項目

2022年ロシアのウクライナ侵攻で死亡したロシア軍高級将校の一覧

クトゥーゾフは、その短い生涯の中で、軍人として数々の重要な任務を遂行しました。彼の戦死は、ロシア軍にとって大きな損失であり、2022年のウクライナ侵攻における悲劇的な出来事の一つとして記録されています。

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