ロマン・トメトゥチェル国際空港

ロマンメトゥール国際空港（パラオ国際空港）

ロマンメトゥール国際空港（Roman Tmetuchl International Airport）は、パラオ共和国のバベルダオブ島に位置する重要な国際空港です。この空港は、パラオ唯一の国際空港として、観光客や地元住民にとって主要な交通の拠点となっています。元々は1944年に日本帝国海軍によって航空基地として建設され、戦後は民間への転用が進みました。

歴史と発展

空港の名称は2006年にパラオ国際空港に変更されましたが、ロマンメトゥール国際空港という名前も依然として使用されています。かつてはバベルダオブ空港やアイライ空港とも呼ばれており、地域住民によく知られています。当初、空港には小規模なターミナルビルが存在していましたが、1984年に完成した旧ターミナルビルは次第に手狭となり、より広い施設が求められるようになりました。

2003年には、日本国政府の無償援助により新しいターミナルが完成し、国際規模のニーズに応える体制が整いました。さらに、2018年からは日本企業の出資により運営に参加する動きが見られ、2022年5月にはターミナルの増築と改修が完了し、記念の式典が行われました。

航空便の運航

ロマンメトゥール国際空港は、国内線と国際線の両方が運航されており、特に観光が盛んなパラオではグアムやマニラといった主要な都市への定期便が設けられています。また、観光シーズンには多くのチャーター便も飛んでおり、観光客にとって便利な交通手段となっています。しかし、空港の滑走路は7200フィート（約2195メートル）と国際空港としては比較的短いため、大型機の発着ができないという制約があります。そのため、2015年には日本の天皇・皇后がパラオを訪問した際に、国政府専用機としてのボーイング747-400の利用が難しく、ボーイング767のチャーター機が利用されることになりました。

新型コロナの影響

2020年以降、新型コロナウイルスの影響を受け、多くの定期便が運休または減便され、経路の変更が行われています。航空業界全体が困難な状況にある中で、ロマンメトゥール国際空港も例外ではなく、観光業への影響が懸念されています。2023年8月現在、新型コロナウイルスの影響での状況改善が期待されるものの、依然として航空運航は厳しい状況が続いています。

結論

ロマンメトゥール国際空港は、パラオの交通の要所として重要な役割を果たしています。その歴史や運営の変遷は、今日のパラオの発展と密接に関連しています。観光産業の復活が期待される中、この空港が果たすべき役割は今後も大きいでしょう。

もう一度検索