ロングショー (駆逐艦)

USS ロングショー (USS Longshaw, DD-559)

ロングショーは、アメリカ海軍のフレッチャー級駆逐艦で、その名は南北戦争中に海軍で働き戦死した軍医、ウィリアム・ロングショー・ジュニアに由来しています。

艦歴

この艦艇は1942年6月16日にワシントン州シアトルの造船所で建造を始め、1943年6月4日にはE・リチャーズ夫人によって命名されました。同年12月4日に艦長D・T・バートウェル中佐の指揮の下、正式に就役しました。初めの整調作業を西海岸沖で行った後、1944年の2月18日にサンフランシスコを出航し、真珠湾を経由してマーシャル諸島へ向かいました。

到着後、「ロングショー」は第5艦隊に配属され、マジュロ向けに出航。ウォッジェ環礁、マロエラップ環礁周辺での偵察巡航を行いました。その後、サイパン島沖の攻撃任務に向かい、数回にわたって迅速な補給グループを護衛しました。

5月にはニューギニアの海岸を支援するための攻撃を行い、真珠湾に帰還後も訓練を続けました。6月にはマリアナ諸島へ向かい、そこからエニウェトク環礁への短期間の航海を経て、サイパン島沖での護衛任務を遂行しました。

8月にはエニウェトク環礁を出発し、フィリピンへの攻撃を支援する部隊の護衛に参加しました。そして、9月9日にはミンダナオ島沖で日本の輸送船団を攻撃し、さらにフィリピン攻撃の空母部隊を支援しました。特に10月の空襲支援の際には艦載機から発進した部隊に貢献し、日本軍の航空戦力に重大な打撃をあたえました。

また、1945年にはウルシー環礁を拠点に多くの作戦をこなさなければなりませんでした。特に沖縄戦においては艦砲支援を行い、上陸部隊の支援に貢献しました。が、4日間にわたる激しい火力支援の末、1945年5月18日、「ロングショー」は座礁し、そこからの脱出が果たせませんでした。

艦長O・W・ベッカー中佐は艦の放棄を命じ、艦橋が破壊される中、乗員たちのほとんどが艦と運命を共にしたのです。その白熱した戦場で敢然と戦った彼らの犠牲は、後の部隊の士気を担保したとされています。最終的に、「ロングショー」は友軍による攻撃により海没処分されました。

最期に、彼女は合衆国海軍の第二次世界大戦で沖縄戦の一環として喪失した唯一の駆逐艦となり、その戦功により9個の従軍星章を受けています。

まとめ

「ロングショー」はその短い航海の中で数々の戦闘任務を果たし、特にフィリピン攻撃において顕著な活躍をしました。彼女の名は、同時にアメリカ海軍の勇気と献身の象徴とされています。

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