ロンドン日本協会

ロンドン日本協会

ロンドン日本協会（The Japan Society）は、イギリス・ロンドンにおいて日英交流の促進に努める非営利団体です。1891年に設立されたこの協会は、ヨーロッパ内で最も古い日本関連の組織として知られています。

名称の変遷

もともとは「The Japan Society of London」の名称で運営されていましたが、1988年に名称から「of London」が外れ、正式名称は「The Japan Society」となりました。また、他国の類似団体と区別するために「The Japan Society of the United Kingdom」と呼ばれることもあります。日本語では「ジャパンソサエティ」とも表記され、一般的には「日本協会」と呼ばれています。しかし、日本に存在する「一般社団法人日英協会」とは異なる団体です。

協会の設立

1891年9月9日、ロンドンで行われた「国際東洋学者会議」の日本部会にて、アーサー・ディオシーが日本研究を促進するための協会設立を提案し、これが実現しました。設立準備委員会は同年12月に初めて開かれ、多くの著名なメンバーが名を連ねました。初代理事長にはウィリアム・アンダーソンが選出され、会長には駐英日本公使の河瀬真孝が就任しました。

ディオシーは日本語に堪能であり、彼は『新しい極東』などの著書を通じて日本を広く紹介しました。彼自身も1911年から1914年にかけて理事長を務めた後、名誉職として活動を続けました。

20世紀の発展

20世紀に入ると、日本の皇族や著名人が英国を訪れる際にはロンドン日本協会での歓迎が恒例となりました。1921年には裕仁親王（後の昭和天皇）を迎えて盛大な歓迎パーティーが開催され、協会は国際交流の重要な場となりました。

1991年には、設立100周年を記念して「ジャパン・フェスティバル」が実施され、これは海外における日本文化紹介の最大規模のイベントとして注目を集めました。さまざまな伝統芸能の公演や、現代の演劇、映画上映などが行われた中でも、ロイヤル・アルバート・ホールでの大相撲公演は特に大きな話題となりました。

組織の統合と会員構成

2007年には、イギリスのチャリティ団体「Japan21」が協会に統合され、協会の活動範囲が広がりました。これにより日本文化の普及や教育、草の根交流などの新たな取組みが加わりました。現在、ロンドン日本協会の会員数は1000人以上で、そのうち約45%が日本人です。

関連する著名人

ロンドン日本協会には多くの著名なメンバーがいます。フランシス・リンドリーやロバート・クレイギーなどの駐日大使が理事長を務めたほか、ヒュー・コータッツィや水鳥真美といった人物が協会に関与しました。これらの方々はそれぞれの立場から日英交流に寄与してきました。

結論

ロンドン日本協会は、創立以来130年以上にわたって日英間の文化的な架け橋となってきました。今後も新たな活動を通じて、その役割を果たし続けることでしょう。

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