ロータス・102

ロータス・102について

ロータス・102（Lotus 102）は、1990年のF1世界選手権に参戦するためにチーム・ロータスが開発したフォーミュラ1カーです。設計はフランク・ダーニーを中心に行われ、12気筒のランボルギーニV12エンジンを搭載していました。このマシンは、1990年の開幕戦からシーズン全体の16戦にわたって使用されました。

概要

102は、前年のマシン101を基にして開発され、1990年2月15日にロンドン郊外で初披露されました。主な特徴として、前年のV8エンジンからの変更としてランボルギーニ製のV12エンジンが採用され、これがこのモデルの大きなチャームポイントとなります。また、ドライバーは前年のネルソン・ピケと中嶋悟がチームを離れ、新たにデレック・ワーウィックとマーティン・ドネリーが加わりました。

開発

フロントサスペンションにはプルロッド方式が用いられ、従来のメタルプレート式も継承されていますが、設計に工夫が加えられています。具体的には、アッパーアームとモノコックを結ぶ部品が一本のリブで接合され、パーツ数を減らしつつ強度を向上させる工夫がなされました。こうした技術的進展は、ダーニーのデザインセンスが反映されています。

1990年シーズン

1990年のシーズンでは、開幕戦での予選中に悪天候にもかかわらずドネリーがトップタイムを記録し、その走行ポテンシャルを証明しました。これ以降、シーズン中の改良として、コクピット周りにバルジが取り付けられるなど、空力面の改善が図られました。

しかし、シーズンを通しては困難が続きました。とりわけ、メインスポンサーの撤退やエンジン供給契約の変動が影響しチームの状況は厳しくなりました。また、8月にはドネリーが予選中に事故に遭い、マシンが大破。これにより、ジョニー・ハーバートが次のレースから急遽ドライブすることになります。

このような困難を乗り越えた結果、最終的にチームは合計3ポイントを獲得し、コンストラクターズランキングでは8位という結果となりました。しかし、この成績はチーム史上最も少ないポイント数であり、さらなる問題を抱えることになります。

シーズン終了後、チーム全体が存続の危機に直面し、主要なスタッフの離脱が相次ぎました。新たな体制での再スタートが期待されましたが、困難は続いていくことになります。

スペック

• - エンジン: ランボルギーニ・LE3512（V型12気筒）
• - クラッチ: AP
• - ホイール: O・Z
• - タイヤ: グッドイヤー
• - 燃料: BP

まとめ

ロータス・102はF1の歴史に名を刻む重要なマシンです。エンジンの変更やチームにおける様々なドラマを経て、今後もF1ファンに記憶され続けるでしょう。

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