ロードブラスター

ロードブラスター (ROAD BLASTER)

1985年8月にデータイーストからリリースされた『ロードブラスター』は、アーケード用のインタラクティブ・ムービーゲームであり、1990年代のアメリカを舞台に繰り広げられる復讐劇を描いています。この作品では、主人公が愛する妻を暴走族「RRR」に殺された後、復讐を果たすためにモンスターマシン「LX-5」を駆使して戦いに挑む様子が描かれています。

本作は、同社のレーザーディスクゲームシリーズの第3作目であり、前作である『サンダーストーム』と同じく、アニメーション制作を東映動画が担当しました。ゲームの開発は岸本良久、プログラミングは熊谷慎太郎が手掛け、両者は後に『熱血硬派くにおくん』や『ダブルドラゴン』など人気作にも関与しました。また、アニメーション監督には高山秀樹が名を連ねています。

『ロードブラスター』は、その後も様々なプラットフォームに移植され、1986年にはMSXおよびX1に、1988年にはタカラのビデオチャレンジャーとして、1992年にはメガCD版がリリースされました。このメガCD版は、ゲーム雑誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」で高評価を得ており、32点（満40点）でゴールド殿堂に入るなど、その映像技術が奏功したとされています。

ゲームプレイ

プレイヤーはLX-5のドライバーとなり、ステアリングと2つのペダルを駆使して暴走族に立ち向かいます。ゲームシステムは前作を踏襲しながらも、新たに「同時押し」機能が加わり、プレイヤーの操作感が向上しました。正しいコマンドを入力すると次のシーンに進み、間違えると自機がクラッシュする演出が見られ、プレイヤーは緊張感を持ちながら進めることが求められます。

ゲームは全8ステージにわたる冒険を展開し、シーケンシャルやランダムに選択できるステージ構成が特徴的です。特にステージのテーマは多彩であり、復讐のテーマに従った多様な状況が展開されます。各ステージはそれぞれ異なる敵や障害に満ちており、刺激のある体験を提供します。

ストーリー概要

199X年、アメリカでは凶悪化する暴走族に対抗すべく、「SCP」（Special Car Police）という組織が設立されます。しかし、暴走族は統一組織「RRR」を結成し、熾烈な戦いが繰り広げられます。物語の主人公は、政府の特別な車両を駆る「オオカミの化身」として恐れられていましたが、最愛の妻が「RRR」に襲撃され、命を落とします。彼は復讐を誓い、暴走族を追い詰めていくことになります。

評価と影響

『ロードブラスター』はその映像美とスピード感によって高い評価を受けており、アーケード版も多くのファンを魅了しました。特に、アニメーションや背景のクオリティは、当時の技術を考えると驚異的でした。さらに、後のゲーム作品にも影響を与え、ゲームデザインの新たな方向性を開いたことでも知られています。

この作品はただのアーケードゲームに留まらず、プレイヤーに印象的な体験を提供したインタラクティブな物語として、今なお多くのゲームファンの記憶に残り続けています。

もう一度検索