ローバー美々

多才な活動で知られるローバー美々（ローバーみみ）氏は、1970年 2月10日に神奈川県で生まれました。旧芸名および本名は河野恵理子（かわのえりこ）です。彼女のユニークな芸名は、動物のロバの耳と、イギリスの小型自動車ローバー・ミニに由来すると言われています。かつてはお色気タレントとして名を馳せましたが、現在は「K-POP洗脳家」を自称するなど、そのキャリアは常に変化し続けています。

芸能界への第一歩

幼少期を横浜市で過ごし、3歳以降は埼玉県で育ったローバー美々氏は、学生時代の16歳で人生の転機を迎えます。当時人気を博していたフジテレビの番組『夕やけニャンニャン』内のオーディション「ザ・スカウトアイドルを探せ」に参加し、これをきっかけに芸能事務所からスカウトされて芸能界入りを果たしました。キャリアの初期には、NHK教育テレビの子供向け番組『とびだせたんけんたい』で「おねえさん」役を務めたほか、レースクイーンやグラビア活動など、幅広いジャンルに挑戦しましたが、タレントとして確固たる地位を築くまでには時間を要しました。

ブレイクと「ロバの耳そうじ」

21歳の時に芸能界引退も考えたほど悩んでいた頃、転機が訪れます。妹が熱心なリスナーだったTBSラジオの番組『コサキンDEワァオ!』に、妹が姉の売り込みを兼ねた手紙を送付。これが縁となり、「かわのえりこ」名義で同番組のアシスタントを約2年間務めました。ラジオでの経験を積む中で、日本テレビ系の深夜番組『どんまい!!スポーツ&ワイド』内のコーナー『ロバの耳そうじ』のオーディションに合格。「ローバー美々」として、いわゆる「下ネタ」系のニュースを扱うお色気ニュースキャスターとして登場します。ミニスカート姿での大胆なパフォーマンスが視聴者に強いインパクトを与え、そのキャラクターと共に大きな話題を呼びました。この番組をきっかけに、彼女はバラエティ番組やコラム執筆など、多方面で活躍の場を広げていきます。

韓国留学とK-POP活動

『ロバの耳そうじ』終了後、一時期芸能活動が落ち着いたローバー美々氏は、20代後半から30代前半にかけて様々な職業を経験しました。自身で芸能プロダクションを設立・運営した時期もありましたが、後に閉鎖しています。潮が引くように人が離れていく中で、変わらずに接してくれた韓国の友人の言葉や、韓国芸能界との繋がりを持ちたいという考えから、韓国への留学を決意します。梨花女子大学校付属の語学学校に約1年間留学し、韓国語と韓国文化を深く学びました。

この韓国での経験が、その後の活動の新たな柱となります。帰国後は、韓国文化やK-POPに詳しいタレントとして、イベントのプロデュースや司会、メディアでのコメント、韓流スターとの交流など、精力的に活動を展開。「K-POP洗脳家」を名乗るほど、その情熱は深く、韓国語能力を生かしてブログを執筆することもあります。自宅では常に韓国のテレビやK-POPを流し、韓国語能力の維持に努め、熱心なK-POPファンとして知られています。

現在の活動と新たな顔

2009年にはMONDO21の番組で約2年ぶりに本格的な芸能活動に復帰。この頃から、タレント業と並行して会社員としても勤務するなど、セミリタイアのようなスタンスで活動。約10年ぶりにグラビア撮影に挑戦するなど、変わらぬプロポーションも披露しました。K-POP関連では、番組コーナー担当やイベントDJ、CD監修など、多岐にわたる活動を続けています。

そして2019年、ローバー美々氏は父が経営する薬品資材商社の取締役として就任し、ビジネスの世界に本格的に足を踏み入れました。会社を自身の居住地である新宿区に移転させ、薬品に関する知識や会社経営について学びながら、営業や経理といった実務も経験。2020年からのコロナ禍では、ノンアルコール除菌スプレーの開発・販売を手掛けるなど、経営者としての手腕も発揮しています。現在は、多忙な経営業務と並行して、自身の会社でタレントキャスティング事業も手掛けるなど、これまでの経験を新たな形で活かしています。

人物像とプライベート

身長164cm、B83・W60・H86、靴のサイズ24.5cm。プライベートでは、プロ野球の中日ドラゴンズの熱心なファンで、球場での観戦を趣味としています。また、格闘技にも関心があり、ミルコ・クロコップ選手を好んでいます。女優の水谷ケイ氏とは親しい友人関係にあります。若い頃はとんねるずの大ファンで、『夕やけニャンニャン』のオーディション参加も彼らに会いたい一心だったと語っています。31歳の時に9歳年上のイベンターの男性と死別しており、2020年現在も未婚です。

お色気タレントとしてブレイクし、韓国文化・K-POPの伝道師を経て、現在は会社の経営にも携わるローバー美々氏。その波瀾万丈で多面的な人生は、常に新しい挑戦に満ちています。

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