ローマ・オスティエンセ駅

ローマ・オスティエンセ駅（Roma Ostiense）は、イタリアの首都ローマにおける重要な鉄道ターミナルの一つです。長距離列車だけでなく、ローマ近郊鉄道であるFL1、FL3、FL5の各線が乗り入れており、市民の足として、また旅行者にとって不可欠な交通拠点となっています。駅はオスティエンセ地区に位置し、ローマ地下鉄のピラーミデ駅やローマ＝リード線のローマ・ポルタ・サン・パオロ駅と地下通路で連結しており、相互の乗り換えが非常に便利です。

歴史的背景

この駅は、1938年にアドルフ・ヒトラーがローマを訪問した際、その歓迎のためにムッソリーニによって建設されたという歴史的な背景を持っています。その建設は、当時のイタリアの政治的状況を反映しており、駅自体が歴史的建造物としての価値も有しています。

運行路線

2014年冬のダイヤでは、以下のような路線が運行されていました。ただし、2015年夏ダイヤ以降、一部路線はオスティエンセ駅を経由しない形に変更されています。

高速鉄道（NTV.italo）:
フィレンツェ経由ミラノ行き（1日1本）
フィレンツェ、ミラノ経由トリノ行き（1日2本）
フィレンツェ経由ヴェネツィア行き（1日2本）

InterCity:
トリノ、ナポリ、ヴェンティミーリア、サレルノ行きがそれぞれ1日1本

長距離列車:
チヴィタヴェッキア経由リヴォルノ、ピサ方面行き

ローマ近郊鉄道FL1線:
フィウミチーノ空港行き（15分毎）
ファーラ・イン・サビーナ方面行き（15分毎）

ローマ近郊鉄道FL3線:
チェザーノ方面行き（15分毎）

ローマ近郊鉄道FL5線:
チヴィタヴェッキア行き（30分毎）

これらの路線に加え、ローマ・ティブルティーナ駅やローマ・テルミニ駅へ向かう列車も、上記の路線の市内方向への折り返し便として、およそ15分間隔で運行されています。

周辺施設

駅周辺には、以下のような施設があります。

オスティエンセ街道: ローマの主要な道路の一つ
スブルビオ・オスティエンセ: 1930年まで存在した郊外の街。
ガイウス・ケスティウスのピラミッド: 古代ローマ時代のピラミッド型の墓。
サン・パオロ門: ローマの古代城壁の一部。
エアーターミナル駅: 1990年のワールドカップに合わせて建設された駅。

関連情報

ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ（NTV）: イタリアの民間の高速鉄道会社。

外部リンク

駅の衛星写真

ローマ・オスティエンセ駅は、その歴史的な背景と現在の交通拠点としての役割の両面から、ローマを訪れる人々にとって重要な場所と言えるでしょう。周辺には数多くの観光スポットがあり、駅自体もまたローマの歴史を感じさせる重要な建造物となっています。

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