ローマ市電9000形電車

ローマ市電9000形電車

ローマ市電9000形電車は、イタリアの首都ローマを走る路面[[電車]]で、バリアフリーに配慮した部分超低床[[電車]]です。この車両は、1990年のFIFAワールドカップ開催に合わせて導入されました。ソシミ社が開発を担当し、同社の試作車である5000形をベースに設計されました。

概要

9000形は、車内床面の大部分が地上から350mmという低床構造になっています。これにより、高齢者や体の不自由な方でも乗り降りが容易です。動力台車は、従来の回転軸・車軸を持つボギー台車が車体の前後に配置され、一方、車体中央部には車軸のない付随台車が設けられています。また、新系統の終点に折り返し用のループ線がなかったため、両運転台式の車体が採用されました。これにより、終点での方向転換が不要となり、効率的な運行が可能です。各動力台車には、AEG製の主電動機が2基ずつ搭載されています。

1990年に最初の車両が導入されましたが、当初は60両の導入が計画されていました。しかし、製造元のソシミ社が倒産したため、実際に製造されたのは33両（9001 - 9033）に留まりました。さらに、そのうち3両（9030、9032、9033）は予備部品確保のため早期に運用から離脱しました。その後、ソシミ社の工場を買収したミラノ市交通公社（ATM）が、残りの未製造分である8両（9034 - 9041）を製造し、2004年に納入されました。

現在、ローマ市電9000形は、主に5号線、14号線、19号線で運行されています。これらの路線は、ローマの主要なエリアを結んでおり、多くの乗客に利用されています。

特徴

• - 部分超低床構造: 車内の大部分が低床となっており、乗降が容易。
• - 両運転台式: 終点での折り返し運転が容易。
• - AEG製電動機: 各動力台車に2基ずつ搭載され、安定した走行を実現。
• - バリアフリー: 高齢者や体の不自由な方も利用しやすい設計。

歴史

• - 1990年: FIFAワールドカップ開催に合わせて導入。
• - 1990年: ソシミ社により最初の33両が製造。
• - 1990年代: ソシミ社の倒産により、一部車両が運用離脱。
• - 2004年: ATMにより未製造分8両が製造。

現在の運行状況

現在、主に5、14、19号線で運行されており、ローマ市民の足として活躍しています。

今後

ローマ市電9000形は、今後もローマ市電の主要な車両として、市民の生活を支える役割を担うことが期待されています。

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