ヴァレンス・テファレ

ヴァレンス・テファレ

ヴァレンス・テファレ（Valynce Te Whare）は、2000年9月15日にニュージーランドで誕生したプロラグビー選手である。現在は、日本のトップレベルリーグであるジャパンラグビーリーグワンに所属する静岡ブルーレヴズの一員としてプレーしている。ニュージーランド北島のワイカト地方にルーツを持ち、マオリの血統を受け継いでいる。主にセンターやウィングのポジションでプレーすることが多い。

母国ニュージーランドでの成長とキャリア初期

テファレ選手のラグビーの礎は、母国ニュージーランドで築かれた。学生時代は、ニュージーランド国内でも評価の高いSt. Paul's Collegiate Schoolでその才能を磨いた。高校卒業後、彼はニュージーランド国内における主要なプロヴィンシャル大会であるナショナル・プロヴィンシャル・チャンピオンシップ（NPC）に参戦。2019年から2020年にかけて、自身の出身地でもあるワイカト代表チームの一員として、国内トップレベルの経験を積んだ。ワイカトでのプレーを通じて、彼はそのフィジカルの強さや突破力といった持ち味を発揮し始めた。さらに、2021年にはキングカントリーラグビーフットボールユニオンに活動の場を移し、引き続きニュージーランド国内でキャリアを重ねた。

ラグビーリーグへの挑戦とその経験

2021年末、ヴァレンス・テファレ選手はラグビーユニオンから13人制ラグビーであるラグビーリーグへの競技転向という、キャリアにおける大きな転換期を迎えた。彼はオーストラリアを拠点とする世界最高峰のプロリーグ、ナショナルラグビーリーグ（NRL）のチームであるドルフィンズとプロフェッショナル契約を締結した。これは、異なる競技形式への挑戦であり、新たな環境での適応力が求められるものであった。ドルフィンズに所属した期間、彼はラグビーリーグ特有のよりフィジカルなプレーや戦術を習得。特に2023年シーズンには、NRLの公式戦で12試合に出場し、世界トップレベルのラグビーリーグの舞台で貴重な実戦経験を積んだ。この経験は、彼の異なるスポーツへの適応能力と、アスリートとしての幅を大きく広げたと言えるだろう。

ジャパンラグビーリーグワン、静岡ブルーレヴズへの加入

ラグビーリーグでの挑戦を終えた後、テファレ選手は再びラグビーユニオンの世界に戻ることを選択した。そして、彼の新たな舞台として選ばれたのが、日本のジャパンラグビーリーグワンであった。2024年12月16日、ジャパンラグビーリーグワンの強豪クラブである静岡ブルーレヴズは、ヴァレンス・テファレ選手のチームへの正式加入を発表した。彼の日本でのデビュー戦は、加入発表からわずか数日後という速さで実現した。2024年12月21日に行われたJAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2024-25シーズンの第1節、カンファレンスAでの神戸スティーラーズとの対戦に途中出場し、これが彼にとって待ち望まれたリーグワン公式戦での初出場となった。記念すべきデビュー戦ながら、テファレ選手はその存在感を発揮し、見事なトライを記録。日本のラグビーファンに鮮烈な印象を与え、チームの勝利に貢献した。静岡ブルーレヴズにおいて、テファレ選手はその卓越したフィジカルと高い突破力、そしてラグビーユニオンとラグビーリーグの両方で培った多様なスキルを活かし、チームの攻撃の要として活躍することが期待されている。ジャパンラグビーリーグワンという新たな舞台での彼のパフォーマンスは、今後のシーズンを占う上で重要な要素となるだろう。

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