ヴァレンチノ (宝塚歌劇)

『ヴァレンチノ』は、宝塚歌劇団が上演するミュージカル作品で、作・演出は小池修一郎が担当しています。この作品は、1986年に宝塚バウホールで初演され、「ヴァレンチノ-愛の彷徨(さすらい)-」という副題が付けられました。

ストーリー

物語は、イタリアから移民してきた青年ルディーが、シナリオライターのジューンに見出され、映画スターとして成功を収める過程を描いています。彼はデザイナーのナターシャと結婚しますが、この出来事がジューンに深いショックを与え、彼女は姿を消してしまいます。ルディーは、ジューンがいなくなったことで初めて彼女への愛に気づきますが、時すでに遅く、短い生涯を閉じることになります。この作品は、映画スター、ルドルフ・ヴァレンチノの夢、恋愛、そして人生を、音楽、歌、ダンスを通じて表現しています。

公演記録

『ヴァレンチノ』は、初演以降、複数回にわたって再演されています。以下に主な公演記録をまとめます。

1986年 雪組
4月19日～5月5日：宝塚バウホール
形式：バウ・ミュージカル、2幕、副題「愛の彷徨（さすらい）」
1992年 雪組
8月22日～9月5日：宝塚バウホール
形式：バウ・ミュージカル、2幕
1993年 雪組
1月19日～1月29日：東京・日本青年館
2月1日～2月9日：名古屋・中日劇場
形式：バウ・ミュージカル、2幕
2011年 宙組
3月8日～3月20日：大阪・シアター・ドラマシティ
3月26日～4月2日：東京・日本青年館（東日本大震災のため中止）
8月13日～8月19日：東京・日本青年館
形式：ミュージカル、2幕

スタッフ

各公演によってスタッフは異なりますが、主なスタッフは以下の通りです。

作曲・編曲: 吉崎憲治
振付: 宮本亮次([1986年]]), 尚すみれ、[[前田清実], AYAKO、桜木涼介(2011年)
装置: 大橋泰弘
衣装: 任田幾英(1986,1992年), [有村淳]
照明: 勝柴次朗

キャスト

各公演での主な配役は以下の通りです。

1986年
ルドルフ・ヴァレンチノ：杜けあき
ジューン・マシス：美月亜優
ナターシャ・ランボア：明都ゆたか
1992年
ルドルフ・ヴァレンチノ(ルディー)：杜けあき
ジューン・マシス：紫とも
ナターシャ・ラムボア：高嶺ふぶき
デソウル：海峡ひろき
ジョージ・ウルマン：古代みず希
アラ・ナジモヴァ：邦なつき
ラスキー：箙かおる
テックス・ギナン：京三紗
1993年 (1992年公演にほぼ同じ)
ルドルフ・ヴァレンチノ：杜けあき
ジューン・マシス：紫とも
ナターシャ・ラムボア：高嶺ふぶき
デソウル：海峡ひろき
ジョージ・ウルマン：古代みず希
アラ・ナジモヴァ：邦なつき
ラスキー：箙かおる
2011年
ルドルフ・ヴァレンチノ(ルディー)：大空祐飛
ジューン・マシス：野々すみ花
ジェシー・ラスキー：寿つかさ
ナターシャ・ランボア：七海ひろき

主な楽曲

『ヴァレンチノ』には、以下の様な印象的な楽曲が使われています。

アランチャ
ラテン・ラバー
ボンジョルノ！自由の女神
ウェスト・コースト
奇跡
運命の糸
インスピレーション
夢の行方

ビデオソフト・CS放送

初演時の好評を受けて、1992年の再演時に実況収録が行われ、VHSとして発売されました。また、宝塚歌劇専門CS局のスカイステージで、未編集の映像が放送されています。

備考

この作品は、小池修一郎氏の演出家デビュー作であり、当初はショー作品の企画が検討されていたものの、劇団の意向により芝居の企画案が求められ、本作が選ばれたという経緯があります。
初演の成功を受け、複数回の再演が行われるなど、ファンに長く愛され続けている作品です。

関連情報

杜けあき「愛の詩(ポエム)」には、『ヴァレンチノ』の楽曲「アランチャ」「ラテン・ラバー」が収録されています。

外部リンク

雪組 バウホール('92)「ヴァレンチノ 配信deタカラヅカページ」
宝塚歌劇・公式公演案内（2011年シアター・ドラマシティ公演）
宝塚歌劇・公式公演案内（2011年3月・日本青年館公演）
宝塚歌劇・公式公演案内（2011年8月・日本青年館公演）
阪急文化アーカイブズ

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