一人ごっつ

『一人ごっつ』シリーズ

『一人ごっつ』は、1996年 10月7日から1997年3月28日にフジテレビ系列で放送された、ダウンタウン松本人志によるバラエティ番組です。この番組は、タイトルを変えながら約2年間放送され、深夜の時間帯に独特な笑いを追求しました。番組は『一人ごっつ』、『新・一人ごっつ』、『松ごっつ』と変遷し、それぞれ異なる形式で展開されました。

一人ごっつ

概要

『一人ごっつ』は、寺のような内装のセットで、松本人志が「師匠」と呼ばれる大仏と掛け合いをする形式で進行しました。大仏から出されるお題に対し、フリップや顔、体を使ってボケ回答をする大喜利形式がメインです。

放送期間

1996年 10月7日～1997年3月28日（全120回）
※1996年12月31日のみスペシャル
毎週月曜日～金曜日／10分
フジテレビ系列

出演者

松本人志
倉本美津留（声のみ）

主なコーナー

お題: 師匠から出題される問題に、松本がフリップを用いてユニークな答えを出していく。松本自身が爆笑していることが多く、客やADがあまり笑っていないこともしばしばあった。この形式は、後の『IPPONグランプリ』に引き継がれています。
写真で一言: 人物や動物の写真に対し、松本が言葉で笑いを誘う。この形式も『IPPONグランプリ』に引き継がれています。
出世させよう!: 一つの言葉を段階的に変化させ、最終的にオチをつけるコーナー。
顔: 「〜な時の顔」というお題に対し、松本が顔で表現する。
日本語で返そう!: 理解不能な外国語の音声に対し、日本語でそれっぽく返答する。
毒づいてみよう: 写真を見て毒づいていくコーナー。

スタッフ

企画：松本人志
制作：大﨑洋
構成：松本人志、倉本美津留、高須光聖、木村祐一、江間浩司
ディレクター：小須田和彦
プロデューサー：小須田和彦、岡本昭彦
製作：フジテレビ、吉本興業

新・一人ごっつ

概要

『新・一人ごっつ』では、前作から一転し、コント、ものまね、紙芝居など、多様なジャンルの笑いに挑戦しました。木村祐一や板尾創路も参加し、より広がりのある番組となりました。番組開始直後には、松本が『ごっつええ感じ』に関連する一件でフジテレビの出演番組をボイコットしたため、前作の傑作選が放送された時期もありました。

放送期間

1997年10月14日～1998年3月24日（全22回）
毎週火曜日／30分
フジテレビ系列

出演者

松本人志
木村祐一（「面雀」以外は声のみ）
板尾創路（「面雀」以外は声のみ）
倉本美津留（声のみ）

主なコーナー

アートのコーナー: 美術室のような空間で、松本が捻りの効いた作品を制作するコーナー。
イカせよう: 日用品に対し卑猥な言葉を投げかけ、アダルトビデオ風に展開する。深夜枠ならではの下品な笑いを追求。
面満(おもまん): 面牌と呼ばれる語句が書かれた木の板を使い、二枚一組で面白い言葉を作るパズルゲーム。『松ごっつ』では「面雀」として恒例企画となった。
紙猫芝居: 猫の行動を紙芝居にし、松本がナレーションをする。繰り返すごとにナレーションが少しずつ変わる。
合成しよう: 合成写真に対し、松本がコメントする。
作詞しよう: 即興でメロディーに歌詞をつける。
新婚さん聞きなっしゃい!: 『ダウンタウンのごっつええ感じ』の「サニーさん」の続編とも言えるコント。桂三枝に扮した松本が日用品を大袈裟に紹介する。
タイムスリップショッピングダンス: 外国人風の松本がエアロビクス風のダンスをしながら商品の値段を比較する。
電話: 洋楽ミュージシャンやハリウッドスター宅に電話をかけるが、不在で母親役の木村祐一が対応する。
ナース松本: マネキンを相手に、ナース松本がマスターベーションのやり方を教えるコント。
発見のコーナー: 走行中の車から撮影した映像に、松本が強引な妄想を交えたナレーションを加える。
ピー助: 昼の帯番組司会者「ピー助」がスタッフを説教するコント。
松ちゃんポリスのヘタなら!グズなら!アホなら!乗るな!のコーナー: ミニスカポリスに扮した松本が、不快な運転マナーに毒づく。
マネキンとコント: 松本がマネキンを相手に一人芝居を行う。
やっさん: 松本が横山やすしの扮装をしていく。
全国お笑い共通一次試験俺ならこう解く: 視聴者の解答を紹介しながら、松本が独自の解釈を交えて解説する大企画。

スタッフ

テーマソング：倉本美津留「しやわせ」
ディレクター：亀高美智子、伊藤征章
チーフディレクター：小松純也
プロデューサー：小須田和彦
制作協力：吉本興業
制作著作：フジテレビ

松ごっつ

概要

『松ごっつ』では、木村祐一と板尾創路が正式にレギュラー出演者となり、ロケ企画やゲスト出演者を迎えて、よりバラエティに富んだ番組となりました。

放送期間

1998年4月14日～1998年9月22日（全24回）
毎週火曜日／30分
フジテレビ系列

出演者

松本人志
木村祐一
板尾創路
倉本美津留（声のみ）

主なコーナー

教えよう!: 視聴者からの面白い行動に関する投稿に、松本が答えるコーナー。静止画像が多用される。
面雀(おもじゃん): 松本、木村、板尾とゲストが、面牌を使って面白い言葉を作るゲーム。2011年には『IPPONグランプリ』のスピンオフ企画として復活した。
オヤジ関係あらへんがな!まで10分: 会話を続け、10分後に「オヤジ関係あらへんがな」という言葉に辿り着く企画。
この際、一度鬼ババになってみようのコーナー: 鬼ババのメイクで暴れる企画。様々な芸能人がゲスト参加。
サウンド・オブ・クリーニング: 公衆便所で音楽を流して清浄しようとする企画。
師匠のボケろや!!: 着ぐるみの師匠が、ボケない人々をボケさせようとする映像に、松本のナレーションを被せるコーナー。
絶妙の間とタイミング: 松本が設定を用意し、板尾と木村がボケ、松本が絶妙なタイミングで突っ込む。
力の抜ける服でおはよう: 力の抜ける服を着て喫茶店に集合する。
寝言: 雑魚寝し、それぞれの寝言で笑いを取る実験企画。
別れ話のコーナー: 喫茶店で別れ話をするコント。木村はバーのママ、板尾は中学生、松本は老婆に扮する。
セカンドバッグ対決: 私物を入れたセカンドバッグの中身で対決する。
第2・3回全国お笑い共通一次試験俺ならこう解く: 『新・一人ごっつ』と同様の企画。

スタッフ

テーマソング : 倉本美津留「しやわせ」
制作協力 : 吉本興業
制作著作 : フジテレビ

松本人志24時間大喜利

概要

『一人ごっつ』シリーズの集大成とも言える特別企画。神奈川県鎌倉市の妙本寺で24時間大喜利が行われました。板尾・木村も参加し、過酷なコンディションの中で大喜利をやり遂げました。

放送期間

1998年12月24日 - 28日深夜

関連商品

VHS

「松本人志の一人ごっつ」其の一～其の十（1997年～1998年、ソニー・ミュージックマーケティング）

DVD

松本人志自選集「スーパー一人ごっつ」 Vol.1～Vol.5（2002年～2003年、よしもとアール・アンド・シー）

書籍

『定本「一人ごっつ」』（2003年9月24日、ロッキング・オン）ISBN 978-4860520243

脚注

注釈

外部リンク

* 松本人志の一人ごっつ - 非公式データベース

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