一如 (僧)

一如（いちにょ）

一如は、江戸時代初期に生きた浄土真宗の僧であり、東本願寺第十六代法主として知られています。彼の生涯は、その出自から法主を継承するまで、いくつかの重要な転換点がありました。

生涯

一如は慶安2年7月1日（1649年8月8日）、東本願寺第十四代法主である琢如の六男（四男）として誕生しました。母は広橋兼賢の娘でした。

初期の頃、一如は福井にあった「東之御坊 本瑞寺」の住職を務めました。この時、彼は「恩光院」という院号を名乗り、法名を「琢性」、諱を「克海」と称していました。その後、河内国八尾御坊 大信寺の住職に転任し、法名を「琢亭」、諱を「瑛含」と改めました。

延宝6年（1678年）、一如は大きな転機を迎えます。長兄である常如の法嗣（法主後継者）となり、法名を「一如」、諱を「光海」と再度改めました。そして、延宝7年（1679年）に、第十六代法主を継承することになります。

元禄13年4月12日（1700年5月30日）、一如は52歳でこの世を去りました。彼の院号は「無礙光院」とされました。

一如の生涯は、地方の寺院住職から東本願寺の法主にまで上り詰めた、変化に富んだものでした。彼の足跡は、浄土真宗の歴史において重要な位置を占めています。

本ページでは年齢は数え年で表記。
日付は暦の正確性を保つため貞享元年12月30日（1685年2月3日）までは、宣明暦で表示。
貞享2年1月1日（1685年2月4日）からは、貞享暦で表示（生歿年月日を除く）。
本山は、「本願寺」が正式名称だが、「西本願寺」との区別の便宜上、「東本願寺」と表記。

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