一関市博物館

一関市博物館の紹介

一関市博物館（いちのせきしはくぶつかん）は、岩手県一関市に位置し、地域の歴史と文化に関する貴重な資源を収集・保存・展示するための重要な機関です。博物館法に基づいて登録された博物館であり、地域社会の文化的な振興に寄与しています。

概要と展示内容

この博物館の主な目的は、地域の歴史や文化の変遷を示す文化財の収集と研究、そしてそれらの公開展示にあります。常設展示では、一関市の豊かな歴史に焦点を当てたテーマが取り上げられており、訪れる人々に理解を深める場を提供しています。

常設展示

1. 一関のあゆみ
古代から近代にかけての一関の通史が展示されています。このブースでは、世界遺産である「平泉―仏国土（浄土）を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」の登録を目指す骨寺村荘園遺跡に関する情報も見ることができます。

2. 舞草刀と刀剣（日本刀の源流）
日本刀の起源の一つである舞草刀について解説したコーナーもあり、日本の伝統的な武器の歴史を学ぶことができます。

3. 玄沢と蘭学
日本の蘭学者、大槻玄沢の業績を紹介するブースがあり、近代における日本の学術的な発展の一端を垣間見ることができます。

4. 文彦と言海
近代的な国語辞典を編纂した大槻文彦に関する展示もあり、一関出身の誇り高い伝統を物語っています。

5. 一関と和算
神社に奉納された算額などを通じて、一関地域における和算の重要性や隆盛を紹介しています。また、和算の解法に関する競技会も開催されています。

長沼守敬作品展示

さらに、彫刻家の長沼守敬の作品も常設展示されており、訪れる人々はこの一関出身のアーティストの業績を楽しむことができます。

イベントと企画

博物館では、年に数回の企画展示や古文書講座、和算講座などの自主事業も行っています。これにより、地域の人々や訪問者に対して、さらなる学びの機会を提供しています。

沿革

一関市博物館の設立は1984年に始まり、1989年に博物館建設対策室が設置され、1990年には基本構想が策定されました。1997年には博物館の条例が施行され、1998年に正式に開館。2023年には、大槻家関係の資料が国の重要文化財に指定されるなど、文化財保護の取り組みが進められています。

利用情報

博物館は、毎日開館し、月曜日が休館日となっています。利用時間は9:00から17:00までで、各種の料金設定があります。団体での訪問の場合には割引もあり、65歳以上の一関市民や障がい者は入館料が免除される制度もあります。

アクセス

一関市博物館へは、最寄りの一ノ関駅からタクシーで約15分、またはバスで簡単にアクセスできます。また、駐車場も完備しており、車での訪問も便利です。

周辺施設

博物館周辺には、厳美渓や道の駅厳美渓などの観光名所が多数あり、観光と合わせて訪れるのにも適しています。

このアートと歴史の交差点である一関市博物館は、訪れる全ての人に新しい発見と学びの場を提供し続けています。ぜひお立ち寄りください。

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