三井化学東セロ

アールエム東セロ株式会社

アールエム東セロ株式会社（RM TOHCELLO CO., LTD.）は、日本のフィルムメーカーとして、長い歴史を持っています。

概要

1929年にセロハン製造メーカーとして東京で創業し、その後、ポリプロピレンフィルムなどのプラスチックフィルムへと事業を拡大しました。2009年4月には三井化学の100%子会社となり、同グループのフィルム/シート事業の中核を担っていましたが、2024年4月に大きな転換期を迎えます。

会社分割により、ICT事業（プロテクトフィルム事業および産業用フィルム･シート事業）を新会社である三井化学ICTマテリアル株式会社に継承。パッケージソリューション事業は、レンゴー株式会社と株式会社トクヤマの合弁会社であるサン・トックス株式会社を吸収する形で経営統合し、アールエム東セロ株式会社へと社名を変更しました。この結果、主要株主は三井化学からレンゴーへと変更されています。

製造・研究拠点

アールエム東セロは、国内に複数の製造・研究拠点を有しています。

工場：勝田工場（茨城県ひたちなか市）、茨城工場、古河製造部（茨城県古河市）、潮来工場（茨城県潮来市）、浜松工場（静岡県浜松市浜名区）、安城工場（愛知県安城市）、徳山工場（山口県周南市）
研究所：開発研究センター（茨城県古河市）、ＳＴ開発本部(山口県周南市)

※潮来工場、徳山工場、ＳＴ開発本部は旧サン・トックスの施設です。

主な事業

アールエム東セロは、以下の事業を柱として展開しています。

包装フィルム事業：ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、蒸着フィルムなど
産業用フィルム事業：シリコーンコートフィルム、TPXフィルム、熱接着性フィルムなど
機能シート事業：発泡シートなど

沿革

アールエム東セロの沿革は、日本のフィルム産業の歴史と深く関わっています。

1929年：東京セロファン紙株式会社として設立。
1934年：王子工場（後の東京工場）を開設。
1936年：日本ビスコース工業株式会社を吸収合併し、曳馬工場を浜松工場とする。
1950年：販売部門を分離し、興進社（後の東セロ商事株式会社）を総代理店とする。
1961年：東京証券取引所第2部に上場。浜松工場にて、ビニロンフィルムの製造開始。
1964年：東京工場にて、無延伸ポリプロピレンフィルムの製造開始。
1969年：東セロ化学株式会社設立、古河工場で無延伸ポリプロピレンフィルムの製造開始。
1970年：茨城工場を開設、無延伸ポリプロピレンフィルムの製造及びフィルムのコート加工開始。
1971年：三井石油化学工業株式会社（現・三井化学）が筆頭株主となる。茨城工場にて、延伸ポリプロピレンフィルムの製造開始。
1974年：新東セロ商事株式会社を設立。
1982年：浜北工場を開設、金属蒸着フィルムの製造開始。浜北工場にて、ポリエチレンフィルムの製造開始。
1993年：東セロ化学株式会社及び新東セロ商事株式会社と合併し、社名を東セロ株式会社とする。
1998年：本社及び東京支店が新オフィス（柏原ビル）に移転統合。
2000年：徳島トーセロフィルム株式会社を100%子会社として設立。
2005年：公募増資により、資本金を34億5千万円とする。
2006年：四国トーセロ株式会社と徳島トーセロフィルム株式会社が合併し、社名を四国トーセロ株式会社とする。
2007年：浜北工場・浜松工場を組織統合し、名称を浜松工場とする。
2008年：100%子会社のトーセロパックス株式会社を吸収合併。
2009年：三井化学と株式交換を実施し、同社100%子会社となる。ビニロン事業をアイセロ化学株式会社（現・アイセロ）に譲渡。
2010年：三井化学ファブロと事業統合し、商号を三井化学東セロ株式会社に変更。本社を東京都千代田区に移転。三井化学からも一部事業を承継。
2011年：SCIENTEX社（マレーシア）と太陽電池封止シート製造の合弁会社を設立。MC TOHCELLO（MALAYSIA）SDN. BHD.を設立。
2012年：SCGケミカルズ社（タイ）と高機能包装用LLDPEフィルムの合弁会社を設立。
2024年：ＩＣＴ事業を新会社の三井化学ＩＣＴマテリアル株式会社へ継承し、ＰＳ事業はサン・トックス株式会社を吸収統合し、アールエム東セロ株式会社へと商号変更。

今後の展望

アールエム東セロ株式会社は、長年の歴史と実績を基盤に、新たな体制で更なる成長を目指しています。包装フィルム、産業用フィルム、機能シートの分野で、技術革新と顧客ニーズへの対応を追求し、社会に貢献していくことが期待されます。

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