三保造船所 (静岡県)

株式会社三保造船所の概要

株式会社三保造船所は、静岡県静岡市清水区に本社を構え、造船および船舶修繕を専門に行う企業です。1919年に設立され、創業以来、主に遠洋漁船の建造と修理を行い、日本の漁船造船業界において重要な役割を果たしてきました。現在、漁船のみならず、貨物船や官公庁船など多様な分野への事業 expansionも進めてきました。

歴史と発展

設立当初から約1世紀に亘り、三保造船所は漁船の建造において高い技術力と豊富な実績を誇っています。特に1971年には、日本初の海外まき網漁船を建造し、技術革新を進めると共に多くの先進的な漁船の受注を実現しています。中でも、建造した船は日本船舶海洋工学会のシップ・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、その評価は国際的にも高まっています。

しかし、1980年代に入ると水産業全体の不況に影響され、業績は悪化し、1996年には会社更生法の適用を申請する事態となりました。この困難な時期を経て、2014年に再建手続きを完了し復活を果たしました。そして2016年にはツネイシホールディングスとの資本関係を強化し、常石グループの一員としての活動を更に強化しています。

主要な設備

株式会社三保造船所は、効率的かつ高度な造船技術を支えるために、複数の船台や修理施設を所有しています。以下は主要な設備の概要です：

• - 第1船台: 110.2m×22m、収容能力600GT
• - 第2船台: 120.0m×16m、収容能力800GT
• - 第3船台: 125.0m×22m、収容能力2,000GT
• - 第5修理船架: 60m×9m、収容能力600GT
• - 第6修理船架: 60m×9m、収容能力700GT
• - 乾ドック: 95m×16m、収容能力2,500GT

これらの施設は、効率的に多様な船舶の建造や修理を行うために不可欠なものであり、最近では大型漁船を中心に様々なプロジェクトに取り組んでいます。

今後の展望

三保造船所は、今後も漁船建造における技術力の向上と新たな市場への挑戦を続けていく方針です。漁業革命や海洋産業の要請に応えるため、持続可能な開発や革新を追求しながら、地域社会とも連携を深めていくことで、100年以上の歴史を持つ企業としてさらなる成長を目指しています。

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