三和豆水庵

株式会社三和豆水庵

株式会社三和豆水庵は、茨城県古河市に拠点を置く食品メーカーです。前身は三和豆友食品株式会社で、豆腐や油揚げといった大豆加工品を中心に、食料品の製造と販売を手がけています。

会社所在地等

本社は茨城県古河市尾崎2647-1に置かれています。また、営業本部は千葉県野田市柳沢56-8のリヴ柳沢3階に位置しています。

沿革

同社は1989年に設立されました。その後、2007年7月1日には現在の社名である株式会社三和豆水庵へと変更しています。企業活動において大きな転換期を迎えたのが2024年です。事業の再建を目指し、同年2月9日に設立された相模屋食料株式会社の100%出資子会社へと改組され、事業譲渡が実施されました。

主な商品

三和豆水庵では、消費者の多様なニーズに応えるため、幅広い種類の大豆加工品を製造しています。代表的な商品群としては、以下のようなものが挙げられます。

寄せ豆腐: 「男前豆腐」をはじめ、「スゴイダイズ＋ジョニーのおぼろ」、「喧嘩上等やっこ野郎」、「真剣勝負よせ名人」など、ユニークな名前の製品を展開しています。
充填豆腐: 長期保存が可能な充填豆腐では、「スゴイダイズ＋波乗りジョニー」、「スゴイダイズ＋枝豆ジョニー」、「波乗りジョニー」、「枝豆ジョニー」といった商品を提供しています。
生揚げ: 「厚揚げ番長」という名称の生揚げもラインナップされています。
がんもどき: 「がんも番長」として親しまれるがんもどきも製造しています。
* 油揚げ: 「油揚番長」という商品名で油揚げも手がけています。

「男前豆腐」と「ジョニー」を巡る経緯

三和豆水庵と「男前豆腐」そして「ジョニー」というキーワードには、かつて男前豆腐店株式会社との間で複雑な歴史がありました。もともと「ジョニー」とは、男前豆腐店株式会社の代表取締役社長である伊藤信吾氏が、実父が経営していた頃の三和豆友食品（当時）に勤務していた時期に用いられていた愛称です。この愛称は、伊藤氏が新しいコンセプトの豆腐を開発する際に、商品名として採用されることになりました。

伊藤氏は2005年に男前豆腐店株式会社を設立して独立しましたが、しばらくの間は両社間で協力関係が築かれていました。具体的には、関東地方向けの商品は三和豆友食品が、関西地方向けの商品は男前豆腐店が製造し、同じ商品名で販売されていたのです。しかし、2006年5月15日に三和豆友食品が豆腐製造大手の篠崎屋と業務提携の基本合意に至ったことが転機となります。この提携に伴い、三和豆友食品の経営陣に大きな変更があり、伊藤氏の実父が経営から退きました。これにより、三和豆友食品と男前豆腐店の協力関係は解消されることになります。

関係解消後、男前豆腐店側は、三和豆友食品が製造する「ジョニー」製品との混同を避けるため、2006年9月初旬から自社製品の商標を「京都ジョニー」に変更しました。その後の2006年9月22日には、篠崎屋が三和豆友食品との業務提携基本合意を解消すると発表しましたが、両社の関係はすでに途絶えていたため、男前豆腐店は引き続きしばらくの間「京都ジョニー」ブランドを使用していました。その後、三和豆友食品側は商品名を「波乗りジョニー」に変更し、一方の男前豆腐店側は同年11月より「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」という名称を復活させました。

また、男前豆腐店は関東地方向けの商品製造体制を強化するため、2006年10月から山梨県北杜市に清里工場を稼働させました。これにより、同年11月1日以降、関東地方の市場には男前豆腐店の清里工場製である「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」と、三和豆水庵（旧三和豆友食品）製の「波乗りジョニー」という、由来を同じくする二つの商標を持つ商品が出回る状況となりました。

現在、三和豆水庵は「男前豆腐」ブランドの製品を製造販売していますが、「男前豆腐店」という名称は使用していません。「男前豆腐」「男前豆腐店」「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」の商標は、男前豆腐店社長の伊藤信吾氏個人によって登録されています。なお、2006年12月25日に発表された当時の三和豆友食品のプレスリリースによれば、両社は現在資本関係も製造委託関係も交流もない、完全に独立した別会社であり、「男前豆腐」の味を最初に開発したのは三和豆友食品であるとの見解を示しています。

現在

2024年からは、相模屋食料の子会社として、事業再建に向けた新たな歩みを進めています。

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