三好重夫

三好 重夫について

三好重夫（みよし しげお）は、1898年3月9日に広島県で生まれ、1982年1月19日に逝去した日本の内務官僚である。出生は雑貨商と農業を営む三好重市の長男であり、幼少期から学業に専念した。彼は修道中学、および第一高等学校を経て、1925年に東京帝国大学法学部政治学科を卒業した。学生時代には、高等試験行政科試験に合格し、行政に携わるための基盤を築いた。

内務省に入省したのは1925年4月のことであり、最初は警視庁に配属されてその後保安部建築課で勤務した。その後、彼は内務属となり、警保局保安課に異動した。以降、地方警視や新潟県警察部保安課長など、様々な役職を歴任し、その間に経験を積み重ねた。彼のキャリアの中で、岩手県内務部庶務課長や長野県書記官、内務書記官などを務め、各地方において重要な役割を果たした。

1942年1月には福井県知事に就任し、同年6月には内務省の警保局長に転任する。この時期、彼は地方行政の最前線で活躍することとなる。1943年7月には岐阜県知事に就任し、さらに1945年6月には京都府知事に就任。日本が終戦を迎える中、彼はこの重要な職務にもあたった。

終戦後の1945年10月、三好は幣原内閣の内閣副書記官長に就任し、1946年1月には政府の役職を退官。彼は1946年から1951年まで公職において追放されるが、その後、郷組に入社し副社長、会長としての役割を果たした。1957年から1967年まで公営企業金融公庫の理事長および総裁を務め、その後も自治省特別顧問として活躍した。彼の生涯は83年にわたり、1982年にこの世を去った。

三好重夫はその知識と経験を生かし、多くの著作も残している。特に『地方財政の実際問題』や『地方財政改革論』、『地方税制の改革』などの著作を通じて、地方財政や税制の改革に貢献した。また、『日本廻国記 - わが旅のメモ』などの旅行記もあり、多面的な視点から日本の社会に対する寄与を試みた。彼の著作は後世への貴重な資料となっている。

その生涯を通じて、三好重夫は地域行政や地方財政への情熱を持ち続け、それを実現するために尽力した人物であった。彼の存在は、彼が担った職務を通じて地方の発展を支え、戦後日本の基盤づくりに寄与したことが評価されている。彼の業績は、今なお日本の行政において重要な参考とされている。

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