三宅康徳

三宅康徳

三宅康徳（みやけ やすのり）は、江戸時代中期に活躍した大名であり、三河国田原藩の3代藩主です。田原藩三宅家の6代目として、藩政に携わりました。官位は従五位下・能登守、後に備後守に叙任されています。

生涯

天和3年（1683年）に2代藩主・三宅康雄の次男として生まれました。兄の早世により世子となり、元禄10年（1697年）に従五位下・能登守に叙位・任官。元禄12年（1699年）に元服しました。享保11年（1726年）に父の死去を受けて家督を継ぎ、田原藩主となります。

藩主として、目安箱を設置するなど領民の声を聞く姿勢を見せました。しかし、江戸城門番などの公役や、娘の結婚費用、享保17年（1732年）の暴風雨による被害などが重なり、藩財政は逼迫。寛保元年（1741年）には倹約令を出し、寛保2年（1742年）には上米を行うなど、財政再建に奔走しました。

延享2年（1745年）に長男の康高に家督を譲り、隠居。宝暦3年（1753年）に田原で71歳で死去しました。

系譜

父：三宅康雄
母：梅休院 - 松平近陳の娘
正室：清澄院 - 加藤明英の次女
側室：華香院 - 野村氏

子女
於彦
三宅康高（次男）：母は華香院（側室）
松平貞高
三宅徳三郎
於岩
三宅千吉
於甚
三宅徳久（八男）
於捨：堀直寛正室
於重
三宅直蔵
* 於民：中島主水室


三宅康徳は、藩政改革に尽力したものの、財政難に苦しんだ藩主でした。その生涯は、江戸時代中期の大名が抱える課題を象徴していると言えるでしょう。

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