三宝会

三宝会について

三宝会（さんぽうかい）は、1996年に竹下登によって設立された特異な団体です。この組織は、小沢一郎の政治的影響力を排除することを目的としています。設立当初からメディアや大手企業の幹部が集まり、一定の政治的圧力を行使することを狙いとしていました。

結成の背景

三宝会の成り立ちは、1992年にまで遡ります。小沢一郎は、自身の後ろ盾であった金丸信を失った結果、田中派の後継者争いで敗北します。この危機的な状況から彼は『改革フォーラム21』を発足し、政治活動を続けました。1993年に誕生した細川連立政権が自民党を下野させたことで、竹下登は大きな危機感を抱くようになりました。

竹下登は、1994年から1996年にかけての政治変革の中で、自らが最高顧問として組織の設立を指導しました。三宝会の結成は、このような背景の中でなされたものであり、2009年の政権交代があるまでその活動を継続することとなります。

組織構成

三宝会の組織は実に多様であり、各ジャンルからの影響力のあるメンバーが集まっています。最高顧問に竹下登が就任し、その下に様々な業界のリーダーたちが会員として名を連ねています。以下はその一部です：

• - 葛西敬之（東海旅客鉄道社長）
• - 近藤晃（日本航空社長）
• - 関本忠弘（日本電気会長）
• - 南谷昌二郎（西日本旅客鉄道社長）
• - 塙義一（日産自動車社長）
• - 松田昌士（東日本旅客鉄道社長）
• - 米山令士（千代田生命保険社長）

メンバーの中には、新聞の世論調査部長や編集委員も含まれており、彼らは情報の流通や世論の形成に大きな影響を与えています。世話人としては、ジャーナリストやメディア関係者も参加しており、彼らの意見や情報は政治的にも重要視されていました。

三宝会の影響力

三宝会はその設立以来、日本の政治と経済に対し、一定の影響力を持ち続けました。特に、政権交代が起こるまでの期間、組織に属するメンバーがそれぞれの立場で影響を行使し、国内外の政治情勢に関与していました。メディアのリーダーたちが集まることにより、情報の流通や報道方針も大きく左右されることがあったのです。

小沢一郎との関係

小沢一郎の台頭と、その後の政治的挫折は三宝会の活動に重要な影響を与えました。三宝会は小沢一郎の影響力を排除することで、竹下登自身の政治的立ち位置を都合よく保とうとしました。そのため、彼らの存在は単なるメディア団体に留まらず、実質的な圧力団体としての顔も持っていました。

まとめ

三宝会は、日本の政治と経済界で重要な役割を果たしてきた組織です。竹下登が設立し、多くの影響力ある人々が集まるこの団体は、政界の様々な動きに対して影響を及ぼす存在として機能してきました。

もう一度検索