三式艦上戦闘機

三式艦上戦闘機（A1N）

三式艦上戦闘機は、日本海軍が採用した艦上戦闘機で、その形式名はA1Nです。この機体は中島飛行機によって製造され、初飛行は1930年に行われ、その後多くの戦闘で活躍しました。

概要

1926年、日本海軍は次世代の艦上戦闘機の開発を促しました。この計画には中島飛行機、三菱、愛知の三社が参加し、それぞれ異なる機体を試作されました。中島飛行機は、イギリスのグロスター・ゲームコック戦闘機を基にした機体、いわゆる「ガムベット」を開発しました。この機体が競争の結果、最終的に三式艦上戦闘機として制式採用されました。このようにして、1930年から1932年にかけて大量生産され、その性能は注目に値しました。

三式艦上戦闘機は、特に整備の容易さと高い稼働率が特徴で、設計においても実用性が重視されました。初期のモデルでは木製プロペラを採用していましたが、後に金属製プロペラへ変更され、より強力なエンジンが搭載されるようになりました。具体的には、1930年に採用された一型のプロペラは木製でしたが、後の二型（A1N2）では金属製露出式プロペラが採用され、エンジンもブリストルのジュピター7に換装されました。

この戦闘機は、1932年の第一次上海事変に参加し、特に注目されたのは生田乃木次大尉の戦果で、彼の機体が米国のボーイング218戦闘機を撃墜したことによって、日本航空隊初の撃墜記録を達成しました。この戦闘機はその後、1932年に登場した九〇式艦上戦闘機に取って代わられる形で、第一線から徐々に退いていきました。

諸元

三式艦上戦闘機の一型の基本的な仕様は以下の通りです。

• - 型式：単発・複葉
• - 乗員：パイロット1名
• - 全長：6.49メートル
• - 全幅：9.71メートル
• - 全高：3.27メートル
• - 自重：950 kg
• - 全備重量：1450 kg
• - 動力：ブリストルジュピター6型空冷星型9気筒エンジン
• - 出力：420馬力
• - 最大速度：239 km/h
• - 航続距離：約200マイル
• - 武装：7.7mm機銃×2、30kgの爆弾×2

結論

三式艦上戦闘機は、日本海軍において重要な役割を果たした艦上戦闘機で、その性能と整備性により多くの戦闘に投入されました。約100機が生産され、長らく海軍の主力として活躍しました。

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