三曜会

三曜会について

三曜会（さんようかい）は、大日本帝国憲法の施行下にあたる明治24年（1891年）から明治32年（1899年）までの間、貴族院に存在した院内会派です。この会派は、もともとは明治23年（1890年）に成立した同志会が基盤となっており、特に華族や多額納税者議員を会員として含む形で発展しました。会派名の由来は、会合が毎週月曜日、水曜日、金曜日に行われることにちなんでいます。

発足の背景

三曜会は、明治24年の3月に会派として正式に成立しました。設立当初からのメンバーには、華族の近衛篤麿や二条基弘、また勅選議員の三浦梧楼が含まれていました。近衛は、政府と民党との間での中立を目指し、両者の協力によって「責任内閣」が組織されるべきであると主張しました。これは、彼の政治理念の基礎となり、その後の三曜会の活動方針にも大きな影響を与えました。

政治活動と影響

三曜会は設立当初から、政府に対して一定の批判を展開し、特に財政問題に関しての議論を活発に行いました。1892年12月14日には、谷干城が貴族院に提出した「勤倹尚武の建議案」を支持し、内閣への批判を展開しました。残念ながらこの建議案は否決されましたが、政府に対して厳しい視線を持ち続ける存在でありました。

その後も三曜会は、懇話会や立憲改進党と連携しながら、外政における慎重な姿勢を表明しました。また、日清戦争後の財政問題についても政府の方針を批判しました。元々の目的であった国利民福を重視しながらの政治活動が、三曜会の重要な特長となりました。

政府との関係の変化

1896年に第2次松方内閣が成立すると、三曜会は方針を転換します。近衛が貴族院の議長に就任し、政府との協力関係を持つこととなります。これにより、三曜会は貴族院の中でも重要な会派へと成長しますが、その後、親政府派の研究会や茶話会の影響を受けることで徐々に衰退していきました。

終焉と合流

明治30年（1897年）の議員互選では、三曜会が多くの落選者を出す結果となります。この影響により、無所属団や幸倶楽部派といった新たな親政府派が結成され、三曜会はますますその存在感を失っていきました。最終的には、明治32年に進歩党系の朝日倶楽部に合流し、三曜会はその歴史に幕を下ろしました。

まとめ

三曜会は、明治時代の貴族院における重要な院内会派として機能しましたが、時代の流れと共に、その役割や立ち位置が変化していきました。その活動は、政界における新たな動きを形成する一因ともなり、その影響は現在にも続いているといえるでしょう。

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