茶話会

茶話会（さわかい）についての詳細

茶話会は、大日本帝国憲法下で設立された帝国議会貴族院の一つの院内会派です。その活動は、1893年7月22日に始まり、1928年2月1日まで存続しました。明治から昭和初期にまで及ぶこの団体は、多くの政治的変遷を経ながら、日本の政治に影響を与えてきました。

設立の背景

茶話会の始まりは、1891年12月22日に貴族院議員として勅選された南郷茂光や武井守正、馬屋原彰、小原重哉らの合流にさかのぼります。彼らは翌日に麹町公園内にあった星ヶ岡茶寮において、行動を共にする団体を結成しようと協議を行いました。その結果、1894年3月1日に茶話会が正式に発足し、本部は内幸町の「幸倶楽部」に置かれることになりました。これが茶話会の代名詞となった背景には、議員たちの結束の象徴としての意味がありました。

政治的な立ち位置と活動

茶話会は、南郷茂光や平田東助のもとで、山縣有朋を支持し、超然主義を推進しました。この超然主義とは、政府からの独立性を大切にし政治活動を行うことを意味し、今日の政治思想にも影響を与えています。1899年には、無所属の議員とともに「幸倶楽部派」を立ち上げ、政党側への牽制を目指しました。

第2次山縣内閣の時期には、新たに加入した大浦兼武、小松原英太郎、安広伴一郎といった勅選議員の参加によって、茶話会の勢力は拡大していきました。彼らは、貴族院内での影響力を強め、多額の納税者や男爵議員の中からも入会者を得るなど、政治的な存在感を示しました。

力の衝突と対立

茶話会の成長は、一方で他の政治団体との圧力と摩擦を生むことにも繋がりました。特に研究会との間で生じた勢力争いは熾烈で、鰻香内閣騒動や研究会と立憲政友会との連携が原因で次第に対立を深めました。研究会が政友会の原内閣に閣僚を送ると、茶話会も超然主義を捨てて憲政会との連携を図ります。この時の動きを「幸四派」と呼ぶことからも、茶話会の変化が伺えます。

衰退と最終的な合同

ところが、1919年に公正会の結成や研究会の成長に伴って、茶話会は次第に勢力を低下させていきました。しかし、第2次護憲運動の際には、清浦内閣に対する攻撃に参加し、護憲三派と結びつくことで一時的な活発さを見せました。最終的に、茶話会は1928年に侯爵議員を失い崩壊の危機におかれ、この危機を乗り越えるため第2次無所属との合同を行い「同和会」が結成されることとなりました。

茶話会は、明治から昭和初期の日本の政治において重要な役割を果たしましたが、その運命は他の政治組織との関係や時期による影響を強く受けたものでした。

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