三木市立堀光美術館

三木市立堀光美術館：豊かな自然と歴史に抱かれた芸術の殿堂

兵庫県三木市に位置する三木市立堀光美術館は、地域に根ざした活動で知られる美術館です。1982年の開館以来、地元住民や観光客に親しまれ、美術愛好家の間でも高い評価を得ています。

設立とコレクション

美術館の設立は、実業家であり、三木町の町長も務めた堀田光雄氏の尽力によるところが大きいです。氏から市に寄贈された建物と159点のコレクションが、美術館の礎となりました。その後も継続的に作品収集が行われ、現在は洋画、日本画を中心に500点を超える作品を所蔵しています。

多彩なコレクション

所蔵作品は、日本画や洋画が中心ですが、書や美術工芸品なども含まれており、その内容は多岐に渡ります。特に注目すべきは、日本近代絵画を代表する巨匠たちの作品群です。奥村土牛の『かれい』、小松均の『鯉』、堂本印象の『樹陰新光清』や『武士金彩壺の花』、横山大観の『富嶽』、山口華楊の『平戸花』『鯉』『菖蒲』、池田春翬の『春江秋山山水図』、平賀亀祐の『鰯』など、名だたる画家たちの作品が鑑賞できます。

さらに、西洋絵画ではパブロ・ピカソの347シリーズの一点や、フレデリック・ベーコン・パーウェルの『花』、伊藤悌三の『裸婦』、北村西望の『富士』、名久井十九三の『女像』など、多様な表現様式と時代背景を持つ作品群が、来館者の目を楽しませます。

現代木版画や、古面写能面などのコレクションも充実しており、日本の伝統文化にも触れることができます。

美術館の施設と活動

美術館には、常設展示室（展示室A、展示室B、中央展示室、小展示室）、企画展示室、ギャラリー、資料室、収蔵庫など、充実した施設が整えられています。常設展では、所蔵作品の中から厳選された作品を展示。企画展では、テーマを設けた展覧会や、現代作家の作品展などが定期的に開催され、来館者に新鮮な驚きと発見を提供しています。

美術品の展示だけでなく、三木の秋祭りの屋台資料をはじめとする民俗資料の収集、調査研究、教育普及事業にも力を入れています。地域文化の保存と継承にも貢献している点が、この美術館の大きな特徴と言えるでしょう。

アクセスと開館時間

美術館は、神戸電鉄三木上の丸駅から徒歩約5分の場所に位置し、アクセスも良好です。開館時間は10時～17時（入館は16時30分まで）、休館日は毎週月曜日、祝日の翌日、12月28日～1月4日です。入館料は無料（特別展は有料）で、気軽に芸術に触れられる環境が整っています。

周辺には、三木城址や三木市立図書館、三木市立金物資料館など、歴史的建造物や文化施設があり、一日を通して三木市の魅力を堪能できます。ひょうごっ子ココロンカードの対象施設にもなっているため、お得に利用することも可能です。

建築概要

美術館の建物は、光安建築設計事務所の設計、高階組の施工により、1982年4月2日に竣工、同年7月2日に開館しました。SRC造、地上2階建てで、敷地面積は1,612.0m²、建築面積は349.0m²、延床面積は570.7m²です。

三木市立堀光美術館は、質の高い美術作品を鑑賞できるだけでなく、地域の歴史や文化に触れられる貴重な場所です。三木市を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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