三条公敦

三条公敦（さんじょう きんあつ）は、室町時代後期に生きた公卿であり、三条実量の子として生まれました。最終的な官位は従一位・右大臣にまで上り詰めています。

経歴

公敦は、左近衛中将を皮切りに、尾張権守、権中納言、権大納言といった要職を歴任しました。文正元年（1466年）には右近衛大将に任じられ、文明7年（1475年）には左近衛大将、そして内大臣にまで昇進しました。文明8年（1476年）には従一位に叙せられ、文明11年（1479年）には右大臣に任じられますが、翌年には職を辞しています。

文明13年（1481年）、公敦は43歳という若さで出家しました。その理由や背景については、詳細な記録が残されていませんが、当時の社会情勢や彼の心境を反映した決断であったと考えられます。

系譜

父：三条実量（1415-1484）
母：不詳
妻：不詳
男子：三条実香（1469-1559）

公敦の父である三条実量は、彼自身も公卿として活躍し、三条家の地位を確立しました。子である三条実香もまた、公卿としてその名を知られています。このように、三条家は代々公卿を輩出し、朝廷において重要な役割を果たしました。

参考文献

米原正義「中世における地方武士と下向公家の文化交渉―大内政弘と三条公敦―」（『国学院雑誌』62巻4号、1961年）

この文献では、三条公敦と大内政弘との関係に着目し、中世における地方武士と下向公家の文化交渉について論じています。公敦が当時の文化交流において果たした役割を知る上で、貴重な情報源となります。

三条家について

三条家は、藤原北家を祖とする名門公家であり、代々朝廷において重きをなしてきました。室町時代から江戸時代にかけて、多くの公卿や歌人を輩出し、日本の文化発展に大きく貢献しました。三条公敦もまた、その流れを汲む一人であり、彼の生涯は三条家の歴史を語る上で欠かせないものとなっています。

関連項目

三条家

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